<目立つタイトル>
タイトルが目立つせいもあり、東野圭吾にハマる前から知ってた作品です。
・仕事のできる主人公が、仕事で苦渋をのまされます
・その苦渋を晴らすべく、相手の家に直談判しにいくのですが、
・ひょんなことからそこの娘と知り合うことに。
・そしてその娘というのが“ある事情”を抱えていて、
・主人公は娘に対して次のような提案をします。
『ゲームをやってみないか?』と…つまり
ゲームの名は誘拐です。
<スリルある展開力>
主人公の職業は広告代理店。仕事相手は日星自動車の副社長。おもいっきし日産をパロってる感じです。
というような遊びもありますが、この狂言誘拐に関する展開は見事でした。
誘拐時の偽装設定、動機、連絡やりとり、身代金の受け渡しまで細かく設定されてます。
まさに仕事のできる男が考え出した策略といった感じです。
そしてストリーは結末へと向かっていき…中盤以降で東野ワールドへ突入します。
『え、どういうこと??』
単純な私はすっかりヤラれました。
<思考を先回りされるくやしさと爽快さ>
そこから先は読み進むごとに『どういうこと?』と頭をシェイクされます。
自分なりに展開予想してみるのですが、ことごとく物語の中で否定されていきます。
『○○ということは、△△ということだよナ…』
このように予想したとすると、本の中の主人公も同じようなことを考え、
次々と否定していくわけです。まさに思考を先回り、というか誘導されてるという感じで、
見事に東野圭吾の術中にハメられました。手のひらの上を転がされてる感じです。
最後まで真相は読めなかったのですが、
秀逸な推理小説を読んだときの“爽快感”はありました。
ただ…
この先私が言いたいことは、読んだ人ならわかるとかナと。
まだ読んでない方は、読んだあとに再びこのページを見てみてください。きっと同じ気持ちデス。
ゲームの名は誘拐
・この作品は藤木直人と仲間由紀恵で映画化もされています。
映画の感想はこちらです。
・同じような娯楽推理小説?を楽しむなら
容疑者Xの献身がオススメです。