<最後の印象シーンのために読む?>
容疑者Xの献身が出て評判になって、そのあとに出た作品です。
私もかなり待望してこの作品を読みました。
…この作品。“人間のイヤな部分”が結構出てきます。
絆が薄くなって崩壊寸前の家族。これが事件を起こすのですが、
この家庭というのがホント…どうしようもない人たちです。
この前半部分を読んでるときはどうしても気分悪メになります。
ただこの作品。“加賀刑事シリーズのひとつ”でした。
加賀刑事モノは
私が彼を殺した、
悪意などありますが、
加賀刑事の鋭さは読んでて心地良さがあります。
赤い指でも秀逸な推理展開がありました。
そして印象的なシーンが最後のほうで訪れます。
読んだ方に“印象的なシーンは?”と聞くと恐らく共通するのではないかと。
他のとこは“気分悪メ”な内容の多い作品ですが、この“印象シーン”のためだけに赤い指を読んでもいいかもしれません。
出だし部分に比べたら“読後感”はだいぶ良くなります。
また加賀シリーズが好きな人にもオススメです。
赤い指では加賀刑事の“人間的な部分”にも触れられています。
東野圭吾 赤い指
ちなみに。タイトルの“赤い指”ですが、相変わらずうまくタイトルを付けるナ〜という感じでした。
“秘密”といい“私が彼を殺した”といい…東野作品のタイトルは深いです。