ロング・ラブレター〜漂流教室〜

◇1月9日(水)よりスタート フジテレビ 21:00〜21:54 毎週水曜日
データ S T A F C A S T H   P - -
あらすじ  1話   2話  3話  4話 5話 6話  7話  8話  9話  10話  11話
想い出の名シーン  1話  2話  3話  4話  5話  6話  7話  8話  9話  10話  11話
その他  1話
 
 《TVオンエア−チェック》
 想い出の名シーン 第7話
セリフチェック:フラボ/(yuma)  


容態が刻一刻と悪化する浅海、そしてその浅海に投与する薬を探すため、病院跡地へと車を走らせる結花たち。
保健室

保健室では、痛みと戦う壮絶な浅海の苦しむ声が響く。そんな容態の中、浅海の脳裏には、結花との想い出が走馬灯のようにおぼろげな意識の中で思い出されていた。
校門でのキスシーン。
結花の思い出の笑顔・・・。
保健室で交わしたキス・・・。

 浅海のナレーション  もしかしたら俺の人生は、あの瞬間に終わった方が幸せだったんじゃない
                だろうか。まあ短い人生だったけど、俺は、最後の最後にラッキーを手に入
                れた。
                 そうだろ。そうだ。だよな。
                   だからもう俺の人生なんて・・・


    ベッドの傍にある医療用のはさみに手を延ばす浅海。

    浅海の絶叫に近い苦しむ声。


    高松        しっかりしろ浅海!みんな絶対帰って来るから。
               薬見つけて絶対帰って来るからさ。わかってんだろ、浅海。
               おまえに死なれちゃ困るんだよ!。なあ。
               絶対死ぬんじゃねぇぞ!。


    保健室を飛び出して行く愛川。


    
浅海        つらい・・・。


    柳瀬が浅海の腋から取り出した体温計は39.5℃を示していた。


教室
   

    教室に駆け込んでくる愛川。


   愛川        ねぇ、みんな。みんなの食べ物を分けて欲しいの。
   関谷        なんですってぇ(独り言)
   愛川        栄養とんなきゃ。先生体力落ちちゃぁ命にかかわんの。だから・・・
   二宮        あほくせぇ。冗談だろぉ。
   川田        まあね。こんなことゆうのやなんだけどさぁ。これ以上食べなかったら、自分が死に
              そう。
   荏田        うん。シビアな問題だと思うよ。
   畑         でも、仕方ねぇじゃん。全員の分少しずつ回そうぜ。
   関谷        全員?(独り言)
   寒川        私の分、半分先生にあげてください。
   深沢        サエのも。
   愛川        ありがとう、みんな。
   舞岡        あ、爪割れた。こんな生活、もう絶えらんない。
              あっ!いいこと思い付いた。
              今残ってる食料全部、全員で分ければ?
              で、後は自分の好きにするの。一気に食べようが誰にあげようが自由。どう?
   関谷        みんなで分ける?冗談じゃないわよ。(独り言)
教室の外


      関谷はやってられないという感じで、教室の外へ出てくる。草の根をむさぼりながら・・・。


   関谷        あんな奴らと共倒れなんて、まっぴら御免よ。


    関谷が西門の外に落ちている紙袋に気付く。それを食べ物だと思いこんだ関谷は、嬉々とし
    て拾い、中を見て驚く。中身は拳銃だった。そこへ東が現れる


   東         何やってんの関谷。あーあたしさぁ、今チーズバーガー食う夢見ちゃってさぁ。
              切ねぇー。
   関谷       大友くん。私まだやれるわ。


    にやりとほくそえんだ関谷は、銃をてに取り一発の銃声をとどろかせた。東の悲鳴・・・。


保健室
    

    ベットに寝ている浅海を囲んでいる生徒達。

   愛川       血圧が急激に下がっています。危険です。
   柳瀬       輸血してみたらどうだろう。
   池垣       輸血?そんな事出来んのか?
   柳瀬       出来る出来ないという判断は、大きな問題ではない。やるんだ。
   高松       よくわかんねぇけど、前むきだなぁ。
   柳瀬       浅海先生の血液型は?
   安堂       蠍座のA型。
   柳瀬       よし、A型とO型の人間を集めて。
   高松       俺ABだ。
   安堂       Bの蟹座。
   池垣       俺、Aだよ。よくBぽいって言われるけどAなんだ。
   金沢       私はO。じゃあ、他にいないか探してみる。
   柳瀬       たのむ。
   愛川       (体温計見て)熱が全然下がらない。
   柳瀬       これ以上激しく痙攣したら、間違いなく死ぬ。
             刺激をなるべく遮るんだ。カーテン閉めて。


    ベッドを囲むカーテンを全て閉める

    〜荒野を走る結花達の車。燃料が少なくなってきている〜


現実の世界、ミサキフローリスト(結花の実家)


     ミサキフローリストでは、店に訪れていた一ノ瀬、結花の父・重雄、ミサキフローリストの店員
     の女性が話をしている。


   重雄       神隠しって知ってる?
   一ノ瀬      神隠し?
   重雄       そお。例えばまぁ第二次世界大戦中、南京で、3キロにわたって配置されてい
             た中国兵三千人が、数時間後には忽然と全員姿を消したんだ。
             野原の焚き火はそのまま、銃は投げ出されて、あたりにはひとつの足跡も、発
             見されなかった。
   店員       私も聞いた事あるんですけどぉ。‘時空乱流’ってゆうの、あのドラえもんがタイ
             ムマシーンに乗ってる時ぐるぐる回ってるあれ。
             あれが乱れるとブラックホールみたいな穴ができて 、それに入りこむのが神隠
             しじゃないかって言われてるみたい。
   一ノ瀬      その穴入っちゃったらどうなるの?
   店員       永遠に亜空間を漂うか、運が良ければ出口が見つかってぇ、どこかの過去や未
             来にたどり着く、とか・・・
   一ノ瀬      未来?
   店員       でも、もしそうだったらみんな遠くのどこかに生きてるかもしれないし。
             店長の栓抜きだってほんとに結花さんに届いてるかもしれませんよ。何十年とか
             何百年とか先の未来に。
   重雄       信じてみたい、奇跡だな。


  〜ただひとり、こちらの世界に生き残った本倉高校の女生徒を、レポーターの中沢が取材している。〜


荒野


     車から荒地に降り立った結花、大友、高木の三人。


   高木       ここ?
   大友       あそこが県立病院のあった場所だよ。


     佇む結花の目には、かつてそこにあった病院の姿が浮かぶ。
     しかし、今現実にあるのは、果てしなく広がる荒地に朽ちたビニールが舞う風景だった。


浅海ナレーション  あの頃の俺達は、強烈な痛みを感じたり、死ぬほど努力なんてしなくたって
             生きていけたんだ。
             ただぼんやりと・・・なんとなく、生きていた。
             なんとなく生きていたんだ。俺達は・・・



ll::::ll::::ll::::ll::::ll:::: タイトルロール ::::ll::::ll::::ll::::ll::::ll
      

     結花達は、県立病院の跡地にたどり着いた。しかしそこには建物は愚か、残骸一つ見つか
     らない。呆然とする結花達。


  大友   三崎さん、ここから西に10キロくらい行った所にコウホク医大っていう病院があるんだ
         けど、あそこなら大きいからなんか残ってるかもしんない・・・。

  結花   行こう・・・。どんな可能性だって軌跡だって信じられる。


     嘆いてはいられない。結花達は再び車を走らせた。遠くに大きな廃屋が見えてきた。


     そのころ学校では、柳瀬や愛川らの呼びかけに応じた生徒らが、輸血で血液を集めていた。
     一方、関谷は銃を盾に一部の生徒たちを教室に軟禁している。そして発砲。


保健室
      

     保健室では、関谷の放った一発の銃声が聞こえてきていた。その銃声に強い刺激を受け、寝
     ていた浅海の目が開く。


   柳瀬       何の音だろう。
   安堂       大丈夫、浅海?
   浅海       いっ、いっしゅん殺されたかと思った。


     柳瀬は、コップの水を苦しそうな浅海の口に注ぎ入れる


     一方部屋の外では、用務員の岡津と高松が、花壇に小さな植物の目が発芽していることに
     喜びの声を上げていた。2階の池垣達にむかって大きな声で高松がその喜びの声を発する。
     そこへ、くしゃくしゃになったメモ書きが下へおとされる。

     “コッチへくんな。 アサミをまもれ”と。
廃屋


     病院の廃屋内。結花達はそこで、医療品の残骸を見つける。それを見てやはりここは未来
     なのだと。


  結花      やっぱり・・・ここは未来なんだ。


     結花が薬のビンを見つける。それを手にとる大友。
     するとそのビンは一瞬にして砂のように崩れてしまう。結花が手にした薬のビンも・・・。


  大友      何もかもが砂になっちまったんだ。
           もう俺らの周りにはなにも残ってねえんだよ。
           ちきしょう!誰がこんな世界にしたんだよ!
           なんで水1滴だって残してくんなかったんだよ。

  結花      こんな世界にしたのは、わたし達自身なんだよ。
           わたし達人間が、自分勝手に未来の分まで使い果たして・・・。


  高木      どうなっちまうんだよわたし達。

  結花      他に近くにある病院は?

  大友      これ以上行ったって・・・。

  結花      ここがわたし達のいた街だってわかった以上、諦めるわけにはいかないでしょ。
           横浜中、いや東京中だあろうが千葉だろうが全部探してやる。


現実の世界、学校


     関谷にとらわれている生徒達。目配せでサインを送りながら関谷の目をくらませている間
     に、愛川と寒川は浅海へ届ける輸血を持って飛び出す。関谷が慌てて後を追うが、何とか保
     健室へ無事届けられた。


     輸血を受ける浅海。
     大友をかばい怪我をしていた時のシーンが流れる。


浅海ナレーション   なんで、こんなことになってんだ。
              俺の人生は、もっと平凡だったはずだ。・・・



     回想シーンが流れる。


     結花   帰ってくるまで、死なずに待ってろよ。


浅海ナレーション   もっと穏やかな、もっと平凡な未来だって、あり得たはずじゃねえか・・・。


     そして、もうろうとする意識の中、浅海は想像していた。ごくごくありふれた生活を・・・。


     ---------------------------------------------------------------------------------


   《浅海の想像シーン》


  
     チャイムの音と共に浅海の想像シーンが始まる。
     桜の花びら舞う学校・・・
     職員室内 教師達の前で新任の挨拶をする浅海。


   浅海      あのー。えー新任の浅海暁生です。数学を担当します。
            御指導御鞭撻のほどよろしくお願いします。



     礼をする浅海に教師達が拍手。


   若原      まあまあ、堅い挨拶は抜きってことで。
   浅海      あー。


          そこへ遅れて入ってきた教師の結花。


   結花      すいません。朝練みてたら長引いちゃって。


     浅海、結花に会釈。


   若原      三崎先生。新任の浅海先生だ。
   浅海      よろしくお願いします。
   結花      よろしく。三崎です。古文担当でバスケ部の顧問。
     


     2年C組の教室に、結花が浅海を連れて入室。


   結花      はぁーい。2年C組担任の三崎です。これから1年間よろしくね。
            で、こっちは副担任の浅海先生。

   浅海      浅海です。
   安堂      うっそぉー。かっこいいー。
   結花      じゃぁ早速担任として君たちにメッセージをひとつ。


     結花、黒板に「今を生きろ、」と書く。


   結花      「今を生きろ、」って、まぁこういう事です。
            「ありがとう」も「愛してる」も、そう思った時にちゃーんと言っとかないと。
            そうしないと今の世の中、明日何が起こるかわかんないからね。

   山田      何マッシュ、春休み失恋でもしたの?
   結花      余計なお世話だっつの。じゃぁホームルーム以上。
   高松      おーおマッシュ。ホームルーム短すぎるだろ。
   大友      寝る時間もねぇじゃん。
   結花      うるさいよぉー、大友、高松。
            行きましょっ、浅海先生。校内御案内します。



    教室を出る二人に・・・。


   川田      若い男に手ぇ出さないでよぉ。
   結花      だから余計なお世話だっつうの。
            ったく、なんて平和なガキなのあいつら。

   浅海      あの?突然なんですけど。
            今日とかぁ、明日とかぁ、あさってとかぁ週末とかいつか暇ですか?

   結花      えっ?
   浅海      あのぉー、すいません。
            あの、ちょっと今、ゆってみようかなっと思っただけです。

   結花      あのぉー、暇です、わりと。っていうか、とても。
     浅海、思わず笑みをこぼす
   

     一方、ミサキフローリストにて。


   結花      なんで生徒に襲われたりすんのよぉ。
   浅海      知らないよ。すきを見せたら押し倒されました。
            つかそっちだってなんだよぉ、昨日電話したのに出なかったじゃん。

   結花      ごめーん。昨日ね友達と藤沢隆太のお店に御寿司食べに行っちゃったぁ。
   浅海      なんだよそれ別に出れんじゃん。
   結花      今度連れてくから。
   浅海      いいよ。別に連れてってくんなくていい。
            おまえあの生徒とできてんじゃねぇの。

   結花      何それぇ?生徒といやらしい事してたのは、そっちじゃん。
            新任早々生徒に手ぇ出すなんて最低。って言うかあたしと付き合ったん
            だって、どーせ年上の女と付き合ってみたかった、っていうだけでしょ?
            だれだにだってそういう時期があるし。

   浅海      ・・・好きだからでしょ。好きだからここにいるし、好きだから他の男に嫉妬
            だってするし別に普通じゃん。



    二人は互いにそっぽを向いて沈黙・・・。


   結花      かも・・・
            普通かも。



    二人は顔を見合わせ微笑を交わす・・・。


   浅海      ほら。
   結花      ごめんなさい。
   浅海      はい。(イーッて顔する)



  
     想像シーンは終わり、再びベッドの上の浅海。


   浅海      (弱々しい声で)普通だぁー。すっげぇふつー。

浅海ナレーション そんな、もっと普通の恋愛ドラマだって、あり得たはずだ。


     浅海は苦しそうだが、恋人同志として結花といるところをを想像し口元に
     幸せそうな笑みを浮べる。


   柳瀬      どうだ様子は?
   高松      なんか、笑ってるよ浅海・・・。


 浅海を見守る高松の姿があった・・・。


     そのころ2ヶ所目にたどり着いた病院でも何も発見できなかった結花達は、更に別の病院
     へ向うが、途中で車がガス欠になってしまう。車を諦めて歩き出した高木の足が、砂利にと
     られアリ地獄のように吸い込まれていく。それを助けようとした結花、大友も・・・。


   高松      いつになったら帰ってくんだよ、唯。
   柳瀬      (浅海の)発作の間隔が短くなってきた。
   高松      俺ちょっと屋上に行って来るわ。


    ベッドでは浅海が苦しげにうめき続けている


    高松は、学校に向かって巨大な竜巻が向かってきていることを知り、結花達の到着を心配し
    ていた。


    そんなことにはもうとう気がつきもしない関谷が、生徒らに井戸を掘れと拳銃で脅しながら
    命令する。そこへ高松が、「逃げろ!」と竜巻が向かっていることを知らせにくる。


廃屋の地下


    一方、砂にすいこまれた3人は、廃屋の地下に落ちていた。建物の中を調べているうちに人
    影に気付く・・・。


 結花   誰jかいる・・・。
 大友   ちょっとあぶないって。
 結花   (その人影に呼びかける)あの・・・あの!


    呼びかけるが返事がない。顔を覗き込んでみると・・・。
    なんとそれは、かつて漂流中の学校に侵入し、西を連れ去った男だった。
    だが、彼はすでに死んでいる。と、突然駆け出す大友。


   高木       危ねぇだろ。勝手に動くな。
   大友       あの子がいるかも。


    西を探して更に下の階へと降りて行った結花達が目にしたのは・・・
    無数の男達の無残な死体だった。


   高木       どうなってんだこれ。
   大友       シッ!


    扉の奥から男の声。
    ※男の言葉は、日本語に他のアジアの国の言葉が混ざりあって出来ている言語。
      日本語として聞き取れる部分をチェックしています。


   男        $%@
   結花       誰? 誰っ?!


    傷を負った男が現れる。


   結花       あなた・・・


    それは、数日前に学校へ侵入してきた3人のうちの一人、首謀者の男だった。


   男       おまえ達 #*?@% %&▲*の過去の人間か?


   〜学校では竜巻が近づいていることを心配する高松たち。花壇の目を守ろうと、話をしている。〜


   再びシーンは廃屋の地下


   男       何をしに来た&%
   結花     薬を探しに。仲間が病気で命が危ないの。だから・・・
   男       仲間・・・  ☆@、意味がわからない。
   大友     ここは、今一体何年なんだよ。教えろよ。
           なんでこんな世界になっちまったんだよ。
   男       おまえ達の世界*$は、●&%あった。どうなったか。
   大友     はぁ?
   男       $▲%☆×*過去とは、いい夢と悪い夢の混じった世界だったと遠く村長から
           聞いている。



     都会の風景が、モノクロで流れる。


   男        巨大な※※。沢山の※※。しかし、やがて人類は自分だけの※▲%$で
            殺し合い、壊し、※※全て終わらせた。



     ‘ダイオキシン’‘核兵器’‘砂漠化’等の文字の並ぶ新聞記事の映像が流れる。


   男        そのように聞いている。生きていたのだろ。※※過去を。
            生きていたのだろっ!

   結花      わからない。あなた達に言える事が何も無い・・・
            私達は、ただぼんやりと・・・

   男        砂の上に@&%が現れたとき、&#%$ @★*驚いた。見た事も無い。
            &%●*なんて無防備な人間達だと・・・。
            とても、この※※世界では、生きていけないと。



    男は咳き込み倒れる。
    結花は男に駆け寄り背中をさすりながら。


   結花      しっかり。しっかりして下さい。・・・しっかり。


    結花の目から溢れた涙が、男の腕の上に落ちる。それを見て驚く男。


   男       辛い・・・。水・・・。わからない。おまえ達のしている事は、無駄だ。
             無駄ばかりだ。※%$無駄。それが・・・



   男は激しく咳き込む。


   結花      しっかり。がんばって。生きて! 私達と一緒に生きて!
   男       生きろ。(扉の横にある棚を指差す) 生きろ、無駄な人間たちよ。
            *&%我々には無い。無駄。※■痛み、ほほえみ、水、仲間、@☆#&%
            生きてくれ。



保健室


    激しい発作に襲われる浅海。


   浅海      ぅああーーーーーーっ!。
   柳瀬      まずい。このままだと窒息だ。
   愛川      でも、三崎さん達だってこの竜巻で無事帰って来れるかわかんない。
   柳瀬      頼む、持ってくれ!せめて竜巻が通り過ぎるまで。
   愛川      先生!動かないで!
   柳瀬      先生。 
   浅海      だから、殺せ!
            だから、俺はもう邪魔なんだよ。
(苦悶の声)
   金沢      浅海がいたから、がんばれんだよ?!。
            浅海がいたから!浅海がいたから、みんながんばって生きよおって。
            みんなみんなそう思えたんだよ?!
   愛川      先生。
   柳瀬      しっかりして先生。
   金沢      うちら残して死なないって!そう言ったじゃない!


    生徒達口々に  浅海。しっかりして。先生。


再び廃屋の地下


    先ほどシーンの続き。
    最後の力を振絞り、男は語る。


   男       君達は%$未来に蒔かれた@※&。


    男は絶命する。


   大友      死んじゃったの。
            折角、折角ここがどういう世界か、いろんな事聞けるチャンスだったのに。
   結花      折角仲間見つけたのに。


    高木は、男が指差していた棚の方へ歩いて行く。


   高木      マッシュ!


    結花と大友も高木のところへ行く。
    その棚には薬ビンがいくつか置かれており、その中に結花達が探し求めていた
    “抗破傷風人免疫グロブリン”のビンを見つける。
     と、突然背後から・・・・。


   西         三崎さん。
   大友      君、生きてたんだ。
   西         あたし、彼に何かを嗅がされて眠ってしまって、目が覚めたらこんな風に。
            (男の遺体を見つけて)あたしを守ってくれたのね。
            みんなみんなあいつらに・・・
   大友      あいつら?
   結花      西さん、これは? (持っていた薬ビンを差し出す)
   西         この人達の薬。怪我をした時に、自分達で治療してたの。
   結花        この人、最後に私達にこれを・・・。
   高木        戻ろお。急がねぇと。
   大友       (西に)一緒に帰ろ。
   西           いや。私ここに残る。
   高木       うだうだ言ってんじゃねぇよ。
   結花       待って。


    そのころ学校では、高松らが花壇の芽を守ろうとビニールをかぶせていた。
    池垣は、他の花壇も気になると告げ、飛び出す池垣。これが自分達の最後の砦だからと・・・。


    結花は、地下室にあった男達全員の遺体を並べ、供養に火をつけた煙草を一本供え、
    地下室を後にする。
    帰路についた結花達四人は竜巻を見る。


    暴風雨が吹き荒れる学校。
    さっき他の花壇を見に行くといった池垣が担いでいた材木が、割れて落ちているのを見つける高松。    その先を見て驚く。高松「池垣!!!」


    学校へ必死に戻る結花達。


   結花     竜巻?
   大友     学校の方角だよ。
   高木     (結花に)先に行け。


    足の不自由な西を背負って歩くペースでは竜巻が近づいている上に、浅海の容態が一刻
    を争っていたことを考え、高木は西を抱え、結花と大友に先に行けと告げる。


   結花     よろしく。
    

保健室


    愛川が、浅海の脈を取り、口元に手をやる。


   愛川      脈も、呼吸ももうほとんど無い。
   柳瀬・愛川  先生、先生、先生・・・
   安堂      浅海・・・!


    生徒達口々に  しっかりして!先生!
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