Canberra,
Australian Capital Territory


The National Capital of Australia
About 7,960km South from Tokyo
Population: 315,272

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 「人工の町」と言う言葉を耳にして、どれくらいの日本の方がピンと来るでしょうか?

 町が形成されるまでには色々なプロセスがあります。気候の穏やかな場所に自然と人が集まり、町になり、やがて都市になる…「交通の要衝」と言われる場所にやはり人が集まり、様々な商売が行なわれる…

 20世紀初頭、連邦国家形成にあたり、シドニーと当時の一時的な首都だったメルボルンの間で繰り広げられた激しい首都争いの結果、お互いの妥協の元に決定された場所がこのキャンベラでした。
 先住民アボリジニの言葉で"Meeting Place"を意味する、オーストラリアの首都キャンベラは、独特のプロセスを経て造られた、あえて人間の意図によって造られた人工の都市です。
 ですから、「首都」とは言っても日本の首都の東京のように日本の全ての中心的な存在と言うわけではなく、あくまでも連邦政府がある行政の中心地に過ぎないのが、オーストラリアの首都、キャンベラなのです。

 僕はこの地にシドニーからのオプショナル・ツアーに参加してお邪魔してきました。
 朝早く大都市シドニーを出発し、都市部を抜け、緑豊かな田園風景を望みながら高速道路を走り、ひたすら首都を目指しました。
 やがて州境を越え、キャンベラが位置するオーストラリア首都特別区(Australian Capital Territory)に入りました。日本で「首都」と言えば、どうしても高層ビルがひしめく大都会をイメージしてしまいますが、こちらでは馬が草を食む緑豊かな風景がちっとも変わらず、首都に近付いている実感が全くわきませんでした。
 やっと建物らしきものが見えてきたと思ったら、あっと言う間、キャンベラに到着しました。

 先にも書いた通り、人々が集まって自然に造られた町と違い、キャンベラは建築士によって計画的に作られた都市、整然とした美しさは確かにありますが、どこか無機質で、人間的な温かみや歴史的な重みが感じられず、僕にとっては、何か物足りなさを感じさせる町でした。
 「キャンベラの住民たちは休日になるとシドニーに遊びに行く」という話を聞きましたが、それも良く分かる気がします。


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National Museum of Australia
Parliament House
Australian War Memorial

Goulburn
 
National Museum of Australia

 キャンベラの風景写真に必ずと言っていいほど登場するものの一つがバーリー・グリフィン湖(Lake Burley Griffin)ですが、その湖に半島状に突き出た土地に位置するのが、独特の外観が印象的なオーストラリア国立博物館で、僕が参加したオプショナル・ツアーのバスがキャンベラに到着してから最初に訪れた場所でした。
 こちらの博物館では、先住民アボリジニの時代のものから、遡れば有史以前に絶滅した動物たち、時代を進めれば白人の入植以降の近代オーストラリアに関するものまで、オーストラリアに関するあらゆるものが展示されており、変わったものでは、オーストラリアの歴史に残る「ネズミ小僧」、ネッド・ケリー(Ned Kelly)直筆の文書、Phar Lapと言うオーストラリアでは伝説的な競走馬の心臓なんて代物を見ることができます。

 国立博物館ですから、それなりの充実度を感じることができましたが、アデレードの中心部、ノース・テラスにある南オーストラリア博物館の充実ぶりに較べると、ちょっと劣ってしまうのかなぁ…と言うのが、僕の正直な感想でした。
オーストラリア近代史のコーナー。ここから見学スタートです。 内部は開放的なつくりになっていて、上層階から下のフロアを見下ろすことができます。 ティウィ諸島で埋葬地に立てるポール、ベリアル・ポールです。
天気が良くなかったとは言え、この日は土曜日でした。それなのに、この人の少なさ… 先住民アボリジニと彼らが遭遇した悲しい歴史。オーストラリアを語る上で避けて通ることができません。 僕が訪れた日は、生憎の空模様。
博物館を出る頃には、雨がパラパラと…
 
Parliament House

 現在のオーストラリアの国会議事堂は、1988年5月に完成した「2代目」で、キャピタル・ヒルと呼ばれる場所にあります。国立博物館と同様、外観が非常に独特で、ステンレス製のフラッグ・ポールが一際目を引きます。
 落成してから約16年強とまだそれほど年月が経っていないため、館内は明るくキレイに保たれています。

 国会開催期間中でなければ、セキュリティ・チェックを受けた上での館内の見学が可能です。僕もガイドさんによる見学ツアーに参加して、大理石のエントランスや議場、大ホールなどを見てきました。気分は「社会科見学・オージー・イングリッシュ版」かな(笑)

 ちなみに、この国会議事堂から徒歩圏内に初代の旧国会議事堂(Old Parliament House)があります。
大理石のエントランス。緑灰色の部分はユーカリの森をイメージしているそうです。 上院(Senate)、日本で言えば参議院の議場です。重厚感が漂います。 下院(House of Representives)、日本の衆議院に相当する国会の議場です。
 
Australian War Memorial

 オーストラリア戦争記念館はキャンベラで最も観光客が多い場所です。
 夕方のバグパイプを演奏するイベントが近い時間だったせいもあってか、人がまばらだった国立博物館とは打って変わり、こちらは世界各地からの見学者でいっぱいでした。
 オーストラリアでは、その規模に関係なく、博物館や慰霊碑など戦争に関する記念物が置かれている町が意外に多く、僕もブルームダーウィンで戦争に関係した博物館や塹壕などを見てきました。ブルーム、ダーウィンは日本軍に襲撃を受けた過去があるため、主観的に「日本軍にやられた」ことに重点をおいた展示物が多く、日本人として過去に目を背けるべきでないことが分かっているとは言え、胸を痛めさせられたものでした。
 しかし、こちらの博物館では、日本と対峙した太平洋戦争はもちろんですが、それだけでなくマレーシア戦争やベトナム戦争など、オーストラリアが関係したあらゆる戦争を客観的に捉えて展示している点に好感を持ちました。
 
 それにしても、こうして「過去の過ちを繰り返さない」との願いを込めて設立されたであろう記念館がありながら、そのすぐ近くの国会議事堂では、イラクなどへの派兵を検討…世界中似たような国が結構あるもんだな、と考えてしまいました。
これらの大砲は、過去には日本に照準を合わせていたのです。 戦時中の宿舎の様子です。恵まれた時代で生活できることに感謝せずにはいられません。 日本に関する展示物ももちろんありますが、当時の日本軍の様子が客観的に描写されていました。
 
Goulburn

 僕が参加したキャンベラ行きのツアーは、シドニーとの約320kmもの距離を日帰りで往復する強行軍のため、朝から夜まで1日かけてのものでした。
 オーストラリアで1日をフルに使ったツアーに参加すると、大抵、途中の小ぢんまりした小さな町で朝食を摂る機会があり、1時間にも満たない短い時間とは言え、「普段着」のオーストラリアに触れることができるこの時を、僕は楽しみにしています。
 今回、シドニーを出発してから2時間後、ゴールバーン(Goulburn)と言う街でその機会が訪れました。
 どうもこの町の近くでアルパカと言うラクダと同じ羊蹄目の動物を育てている牧場があるらしく、アルパカの毛で作られた衣料品が多く売られていました。アルパカと言う動物は飼育するのに費用がかかり、1頭から取れる毛の量も非常に少ないため、アルパカの毛で作られた衣料品は高級品となります。当然、僕などには手が出るはずもないので、ウィンドウショッピングを心ゆくまで堪能したのでした(笑)


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