出発する前、そして旅先から戻った後、オーストラリアについてもっと知りたいと思ったことはありますか?
 どんなことを知りたいですか?
 どうやって情報収集しますか?

 オーストラリアが大好きな僕は、電車の中で読む本も、About Meのページで書いた十津川警部もの以外では、オーストラリア関係の本が多いです。旅行の直前となると、なおさらです。
 このページでは、そんな本で得た情報や他のページでは書かなかったオーストラリアについて、旅行記とは違った方法でアプローチをして、自分なりにまとめてみました。
 仕事柄(経理関係)、数字やデータに触れるのが好きなもので、それらを加工したものが多くなり眠くなるかもしれませんが、お時間の許す方、「オーストラリアって、こんなところなんだ」ってことを、このページでも感じてもらえると嬉しいです。


見たい項目をクリックしてね♪
Airports
Initials
Milage Services 
Population
 1.人口密度
 2.人口の分布状況
 3.誰が多数派?
Sister Cities
 豪日間の姉妹都市
 豪日間の姉妹州
 豪日間の姉妹港


 
Airports
Port Hedland Airport, WA
 憧れのオーストラリアに行くために太平洋を往復すること10数回、目的地が変われば使う空港も変わります。大きな空港、きれいな空港、大きな扇風機が回るトロピカルな空港、国際便が発着しない"International Airport"…色々な空港を使ってきました。
 オーストラリアには、国際空港が7か所(シドニー、メルボルン、ブリスベン、ケアンズ、アデレード、パース、ダーウィン)あり、僕のパスポートにはそれら全部の国際空港でのイミグレーションのスタンプが押されていて、僕の自慢の宝物となっています。
 それらの、今まで使ってきたオーストラリアの空港について、自分の独断と偏見で、通信簿をつけてみました。
 大まかですが、判断基準は以下の通りです。
項目 評価 基準
接続
(国際線と国内線の接続)
◎ ○ 国際線と国内線の両ターミナル間の距離が徒歩で移動可能な範囲であり、乗継に大変便利である。
乗継に際して何らかの交通機関の利用を要するが、それほど時間を要さない。
× 乗継にかなりの手間と時間を要し、不便である。
アクセス
(市内へのアクセス)
◎ ○ 市内に近く、大変便利である。
市内への移動に多少の時間を要するが、それほど不便は感じない。
× 市内への移動にかなりの手間と時間を要し、不便である。
市内に滞在したことがないため、不明。
構内施設 設備や店舗が清潔で充実しており、快適に過ごせる。
施設や店舗が一通り揃っていて、それほど使い勝手は悪くない。
× 必要最低限の設備のみ。
 オーストラリアの空港を使われた方の中には、僕の判断基準や採点に異論・反論を持たれる方もいらっしゃるでしょうが、あくまでも僕の「独断と偏見」です。(^ ^; どうか多めに見てやってください。
 では、気になる(?)通信簿は以下の通りです。
 成田という最悪のロケーションの空港を使っているせいか、僕はオーストラリアの空港に対して全般的に良い印象を持っています。
City State 国際空港 接  続 アクセス 構内施設 寸評
Sydney
(Kingsford Smith)
NSW 2000年に鉄道が空港の地下に開通、アクセスがさらに良くなりました。CityRailの割引キップを使えないのが難点。
Melbourne
(Tullamarine)
VIC 大規模な空港にも関わらず、国際線と国内線のターミナルは同じ建物。便利に乗り換え、お店も沢山、最高です。
Brisbane QLD 乗継には、電車を使って離れたターミナルを移動しなければならないのがマイナスポイント。しかし、その電車のおかげで、市内及びゴールドコーストへのアクセスは良くなりました。
Cairns QLD 日本の方ご用達。国際線と国内線のターミナル間は300メートルで徒歩圏内。お店も多く良い空港です。
Gold Coast
(Coolangatta)
QLD 公共交通機関でのアクセスはバスのみ。
カンタスの子会社、オーストラリアン航空が関空に国際定期便を就航させています。
Perth WA × 国際線と国内線のターミナルが敷地を挟んで反対側。乗継に結構時間を使うので接続×。
Adelaide SA 国際線と国内線のターミナル間は約300メートルで徒歩圏内。お店が思ったほど多くないのは、発着便数が理由でしょうか?
Darwin NT 国際線と国内線のターミナルは同じ建物。10万人未満の規模の都市の空港の割には設備は充実しています。
Rockhampton QLD   × ガランとした淋しい空港。周囲には何もなく、構内にはキオスクがあるだけ。とてもヒマでした。
Broome WA   × 市内へは歩いて行けます。暑い土地の空港なのに、オープンカフェ兼用の待合室。規模を考えれば、仕方がないか?
Port Hedland WA   経由地として降り立った暑い土地の空港。古いですが、空調の効いた待合室でホッと一息。
Hong Kong CHINA 1998年に啓徳空港に代わりランタオ島に建設された広大な空港で、施設は充実。以前より市内からは遠くなったそうですが、それほどの、少なくとも成田ほどの不便さは感じませんでした。
空港自体が大きすぎるのが難点?
Tokyo/Narita JPN × × ユーザ不在で決定された最悪の運用とロケーション。どんなに設備が良くても、それを差し引いて最悪です。これでは発展目覚しいアジア各国の空港にどんどん差をつけられる一方です。
羽田(=国内線)と成田(=国際線)という使い分けを考え直すべきでは?


 
Initials

 このサイトでは、数々のイニシャルを使用して表示の省略をしています。理由は、
@記載が楽であること
Aイニシャルを使うと何か良く知ってそうで格好良いかなと思ったから
ですが、文中にそういう略称が連続している部分もあり、皆さんにわかりづらい印象を与えているかもしれません。
 そこでこの場をお借りして、イニシャル・略称についてのフォローアップをさせていただきます。
Initials in English in Japanese
ACT Australian Capital Territory (州名)オーストラリア首都特別区
Approx. approximately およそ
B&B Bed and Breakfast オーストラリアで数多い宿泊施設の一つ。日本では民宿に該当します。
BYO Bring Your Own オーストラリアで一番よく目にするイニシャル表示はこれかもしれません。
レストランで「お酒(ワインの場合が多い)持ち込み可」の意。
酒類販売のライセンスの厳しいオーストラリアで生まれた、レストランに自分で酒類を持ち込んで飲むシステムです。
CBD Central Business District ビジネスの中心地区=シティ
The X
The Cross
(地名)Kingscross(キングスクロス)
シドニーにある「南半球一の繁華街」と言われる地域。えっ、「キンクロでしょっ??!」だって?そりゃぁ、現地の日本の方々の間でしか通らない呼称です。
Kings X Kingscross
DR Drive (交通)道路の肩書きの一つ、郊外や地方の比較的距離の長い道路にこの名前が多い?
FWY Freeway (交通)自動車専用道
GPO General Post Office (その地域の)中央郵便局。シティや、町のダウンタウンで行動するときの起点になることが多いです。
HWY Highway (交通)幹線道路
JCT Junction 交差点
Mt. Mount 〜山
(↑こんなの、皆さんご存知っすよね…
ネタが少ないもんで、使わせてください。m(_ _)m)
NP National Park 国立公園
NSW New South Wales (州名)ニュー・サウス・ウェールズ州
NT Northern Territory (州名)北オーストラリア準州
NYE New Year's Eve 大晦日
QANTAS Queensland And Northern Territory Aerial Services Ltd. カンタス航空。
実はこの名前、「クイーンズランド州および北部準州における航空サービス」のイニシャルから来てるんです。
QLD Queensland (州名)クイーンズランド州
QVB Queen Victoria Building クイーン・ヴィクトリア・ビルディング、シドニーの中心にあるショッピングエリア。
Rd. Road (交通)道路の肩書きの一つ、街中の比較的距離の長い道路にこの名前が多い?
SA South Australia (州名)南オーストラリア州
St. Saint (固有名詞の前につけて)聖〜、セント〜
St. Street (交通:固有名詞の後ろにつけて)〜通り、街中の距離の短い道路にこの名前が多い?
TAS Tasmania (州名)タスマニア州
Tce. Terrace (交通)道路の肩書きの一つ、街中の距離の短い割に車線が多く交通量の多い道路にこの名前が多い?
VIC Victoria (州名)ヴィクトリア州
WA Western Australia (州名)西オーストラリア州
YHA Youth Hostel Accommodation ユースホステル
 ※DRRd.、St.Tce.の厳密な違いは、僕にはわかりません。知っている方、いらっしゃいますか?


 
Milage Services 
 
 今や、世界中の航空会社が顧客確保のために採用しているマイレージサービス。
 日豪間をダイレクト運航しているカンタスやJALでもこのサービスがあり、日本国籍の人でも加入できます。

 僕はカンタス航空のQantas Frequent Flyerの会員です。よく「カンタスのマイレージってどう?」と聞かれることがあります。マイレージでビジネスクラスのチケットをゲットしてからは特に聞かれることが多くなりました。
 「どう?」を使い勝手と解釈すると、カンタスのマイレージは日本人にとっては、はっきり言って×と僕は答えます。
理由は、
@日本発着で適用できるフライトが少ない。
Aフライト以外でポイントを獲得するチャンスが少ない。ゲットできるポイントが少ない。
です。

@について
 通常、マイレージ加算の対象となるフライトは、自社フライトと、アライアンス(業務提携)のメンバーである他社便となります。この事を踏まえ、一つのメンバーシップでより多くのポイントを稼ぐとすれば、
・日本の空港をハブ空港(乗り継ぎの拠点)として、多くの便を飛ばしている
・アライアンスの規模が大きい
が条件となりますが、日本ではカンタスはこのどちらも満たしていないのです。
 地理的条件から、カンタスはアジア地域ではヨーロッパ方面での中間点となるシンガポール、バンコクをハブにしていて、日本についてはハブとしてではなく、最終目的地としての便しか運航していません。ちなみに成田をハブにしているのは、JAL、全日空、NorthwestUnitedの4社です。
 カンタス航空が加盟しているワンワールドでは、アメリカン航空、英国航空、キャセイといった世界的に知られた航空会社が日本発着便を飛ばしていますが、日本をハブにしている航空会社はなく、その上4社のみとは寂しい限り。世界最大のアライアンス、スターアライアンスの加盟会社では、全日空、NZ航空、オーストリア航空、LufuthansaSAS、シンガポール航空、タイ航空、United、ヴァリグが日本に発着しており、ワンワールドはとても足元には及びません。

Aについて
 フライト以外のアクティビティでポイントを稼ぐとすると、その航空会社と提携したサービスを利用することになります。
カンタスの場合、
・ホテル…オーストラリア国外で利用できるホテルが少なく、獲得ポイントも少ない
・レンタカー…オーストラリア国外で利用すると獲得ポイントが少ない
・クレジットカード…日本人向けのサービスがない
…と、普段日本で生活する人には非常にポイントを稼ぎづらくなっています。

 その歴史的な生い立ちから旅客の需要の多い欧米に比べ、日本はどうしてもその優先順位では下位に回ってしまう設定になっているようです。

 では、なぜ僕はこのプログラムに入ったのか?
 答えは、オーストラリア中心に海外旅行に行っているから。そして、カンタスのロゴの入ったメンバーズカードで財布を飾りたいから。
 オーストラリアに思い入れがあって行く機会が多い、ビジネスでよく使うなどと言う人向けのプログラムです。オーストラリアに1回や2回行くだけと言う人向けでは決してありません。

 だから僕はいつも×と答えているのです。

 これからマイレージに加入することを検討されている方、休暇目的で一年に数回程度でしか海外に行かない場合、自分に合ったマイレージを良く考えて選ばないと、効率良くポイントを稼ぐことが出来ません。
 その際は、上記で述べた「ハブ」になっているか、どの「アライアンス」に加盟しているかと言う点や、ポイントの有効期限などを判断基準にしてみてはいかがでしょうか?

[2002. 9.15 加筆]
 2002年10月より関空および名古屋から、2002年11月より福岡からカンタス航空の100%子会社オーストラリア航空(Australian Airlines)がケアンズ経由ゴールドコーストまでの国際便を運航することになりました。
 これにより、関空および名古屋からのカンタス便は、JAL機材によって運航されているコードシェア便(関空-ケアンズ-シドニー-関空)を除いて”中止”(カンタスから送付されたニュースレターではこういう言い方をしていますが、事実上の廃止でしょうね)されることになり、カンタス航空自体は成田からのみフライトを運航することとなります。

 カンタス航空から送付されたニュースレターによると、このカンタスの子会社の便では、事前の座席指定できなくなるばかりか、親会社のマイレージプログラムのポイント加算の対象外ともなってしまうらしいのです。また、この会社独自のマイレージプログラムを発足させる予定もないそうで、マイレージに関するサービスは当分の間、一切やらないようです。
 これから先、普段成田を使わない方がカンタスのマイレージポイントを稼ぐ方法は以下の通りとなります。
@上述の関空発のコードシェア便をカンタス枠の席で使う。
AoneWorldのメンバーであるキャセイのフライトを利用する。ただし、すべてのフライトは香港経由となる。
B国内線、新幹線等で、成田まで移動してカンタスのフライトを利用する。
 関西圏の方が@の方法を採るのは別段不思議ではありませんが、その他については「何だかなぁ〜」と思います。
 本来マイレージのポイントは、旅行に行った際の”副産物”であるわけで、それが「マイレージのポイントを稼ぐために旅行に行く」となると、これはまさしく”本末転倒”です。
 僕は成田を使っているので特に問題は無いのですが、関東圏外の方々には、益々カンタスのマイレージとの縁が遠のくことになりそうです。

 ニュースレターを見ただけなので、同社がどう言う戦略の下で今回の変更を決定したのかはわかりません。
 上述の通り、カンタス航空がさほど日本のマーケットにプライオリティを置いていないのは薄々感じてはいましたが、さらに軽く見られたなという感じがして、少し残念に思いました。


 
Population
 
1.人口密度
 広い国土で暮らす人たち。郊外に愛犬と一緒に土地付き一戸建ての広い家に住む人がいれば(持家率は、世界最高です)、空飛ぶお医者さんや空飛ぶ神父さんもいて、学校に行かずに通信教育で勉強する子供たちがいる。この大地の上では、車の渋滞なんて無縁な関係。窮屈な感じが全くないですよね。
 どこに行っても人がいる日本とは、こんなところが違うから、本当に広く感じるんです。
【州別の人口と対日比較】
州 名 州 都 州人口 州人口
対日比率
(%)
州面積
(Square km)
州面積
対日比率
(倍)
州人口密度
(人/Square km)
Australian Capital Territory Canberra 315,589 0.247% 2,400 0.01 131.495
New South Wales Sydney 6,621,075 5.188% 801,600 2.12 8.260
Victoria Melbourne 4,851,154 3.801% 227,600 0.60 21.314
Queensland Brisbane 3,724,840 2.919% 1,727,200 4.57 2.157
South Australia Adelaide 1,510,062 1.183% 984,000 2.60 1.535
Western Australia Perth 1,962,030 1.537% 2,525,500 6.68 0.777
Tasmania Hobart 467,294 0.366% 68,331 0.18 6.839
Northern Territory Darwin 205,773 0.161% 1,346,200 3.56 0.153
Total Australia 19,657,817 15.404% 7,682,831 20.34 2.559
Total Japan 127,619,000 100.000% 377,801 1.00 337.794
 ど〜ですか!アメリカ本土とほぼ同じ日本の20倍の国土に日本全体の15%の人口。そして、1/136の人口密度。
 1平方キロ当たりにたった二人しかいない、そんな状態って、想像できますか?オーストラリアをドライブしているとき、前にも後ろにも他に車がなく、地平線しか視界に入らないなんてことがよくあります。人っ子ひとりいない場所が多いのも、当たり前なんですね。
 僕は、この広い国土を庭のようにして暮らしているアボリジニの人たちたちには、ただただ驚くばかりです。
 そして、広い砂漠があるとは言え、この広い国土に広がる大自然を、こんなに少ない人たちで守っているオーストラリアの人たちに、尊敬の念を抱かずにはいられません。

 
2.人口の分布状況
 まずは、下の表を見て下さい。
 この表は、人口10万人以上の都市、もしくは各州でベスト3に入る地方都市を主要都市と位置付け(少し乱暴な位置付けかもしれませんが)、それらの都市の各地域におけるシェアをまとめたものです。
【主要都市の人口と地域におけるシェア】
州 名 主要都市 州都 人口 主要都市
人口合計
州人口 各州における
主要都市人口の
シェア
Australian Capital Territory Canberra 315,272 315,272 315,589 99.90%
New South Wales Sydney 4,163,531 5,145,360 6,621,075 77.71%
Newcastle   585,472
Wollonggong   396,357
Victoria Melbourne 3,520,503 3,794,734 4,851,154 78.22%
Geelong   191,538
Ballarat   82,693
Queensland Brisbane 1,659,586 2,364,010 3,724,840 63.47%
Gold Coast   371,785
Cairns   120,453
Ipswitch   120,573
Townsville   91,613
South Australia Adelaide 1,103,812 1,152,733 1,510,062 76.34%
Elizabeth   25,641
Whyalla   23,280
Western Australia Perth 1,395,416 1,469,573 1,962,030 74.90%
Fremantle   42,218
Kalgoorlie   31,939
Tasmania Hobart 192,615 367,749 467,294 78.70%
Launceston   97,767
Devonport   77,367
Northern Territory Darwin 91,324 139,871 205,773 67.97%
Alice Springs   38,375
Katherine   10,172
Total Australia 14,110,697 19,657,817 74.04%
 オーストラリア全人口の4分の3は、主要都市に集中しています。
 これは、今までオーストラリアで短期滞在しかしていないため、僕は全く知らなかったことなのですが、オーストラリアは、世界で最も郊外化が進んでいる国の一つだそうです。つまり、都心とその周辺への人口の集中がかなり進んでいて、多くの国民は、普段は都心のオフィスで働き、仕事が終われば、郊外の持ち家で暮らすという生活をしていると言うことになります(前項の人口密度の話とは、ある意味相反するものかもしれません)。
 「言われてみればその通り」と思ったのは、日本の15%にも満たない人口なのに、人口100万人以上の都市が5箇所もあり、その中には300万都市(シドニー、メルボルン)が2箇所もあるんです。さらに、それより象徴的な統計は、沿岸部の都市や町に暮らしている人は全体の9割に当たり、地方で農業に従事する人は、14万7千人で全体の1パーセントにも満たないというものです。
 経済的な側面で見れば、どちらもオーストラリアという国家を支える大切な力であることに変わりはありません。
 しかし、これを地理的な側面で見れば、オーストラリアでは、魅力的なビーチの近くでの生活を送ることができるのとは裏返しに、人間を受け付けることは決してない不毛の場所も、同じ大陸に存在すると言うことなのですね。
 これを見て、僕は改めてオーストラリアの大きさを感じました。
 
3.誰が多数派?
 最後にこんな数字はどうでしょう?
オーストラリア全人口 19,657,817
放牧されている 26,598,000
放牧されている 115,456,000
I'm real Aussie! そうです。オーストラリアでは、牛や羊が人間よりも多いんです。
 世界に名だたる牛肉生産国、そして羊毛生産国であるオーストラリアらしい数字だと思いませんか?
 驚くのは、こんな数の牛や羊を、全人口の1900万人ではなく、15万人にも満たない人たちでさばいていることです。たった3日間、僕はニュージーランドでファームステイをして羊の追い込みや耳への刻印の補助をやったことがありましたが、それだけでも「こりゃ大変だ」と思ったものです。オーストラリアの人は、ヘリコプターやトラックや馬に乗り、日本で言えば一つの町ほどの、いやそれ以上の大きさの牧場を走り回り、僕がやったものの何億倍もの生産をしているのです。そのパワフルさには、もう本当に脱帽です。
※この章のオーストラリアのデータについては、以下の文献を参考にしました。
The Little Aussie Fact Book (2004)
written by Margaret Nicholson

 
Sister Cities

 異国の都市と姉妹都市を締結して異文化との交流を図ることは、いまや世界中の色々な場所で行われています。
 その中でも、日豪間の姉妹都市提携数は約100件ととりわけ多く、政治的・経済的なだけでなく、我々市民レベルでも親密な関係が築かれてきました。その中には、日豪間の掛け橋となった人々の色々なドラマがあったそうです。
 新しいオーストラリアの首都のキャンベラと日本の古都・奈良の親交を取り持った神父さんにも、太平洋戦争から始まる苦労があったそうです。キャンベラにある政府の主庁舎は「キャンベラ・ナラ・センター」と命名され、姉妹都市締結を記念してキャンベラ市内には立派な日本庭園が建設されました。
 姉妹都市締結の歴史は、日豪間の人と人との交流の歴史そのものなのです。
 僕たちがこうしてオーストラリアを旅できるのも、神父さんをはじめとした様々な方々が醸成してくれた親愛の関係があるからこそなのです。「草の根運動」のような普段の生活では見えにくいと言うイメージから、自分は関係していないと思っている人も少なくないと思います。しかし、太平洋戦争時に交戦国であった日本の国籍を持つ我々がオーストラリアを無事に旅することができるということは、こうした交流による見えないメリットを間接的に享受しているのだと、僕は考えます。

 皆さんの住んでおられるところは、オーストラリアのどこかの町と姉妹都市になっていますか?
 ちなみに、僕の地元・横浜は、姉妹港としてメルボルンと親交があるそうです。
 
【豪日間の姉妹都市:提携開始日順】
No. 提携都市 所在州 自治体 所在都道府県 提携年月日
1 Lismore NSW 大和高田市 奈良 1963/8/7
2 Launceston TAS 池田市 大阪 1965/11/1
3 Cairns QLD 日和佐町 徳島 1969/4/1
4 Whitehorse
(formerly Box Hill)
VIC 松戸市 千葉 1971/5/12
5 Perth WA 鹿児島市 鹿児島 1974/4/23
6 Cooma NSW 鹿本町 熊本 1975/11/5
7 Hobart TAS 焼津市 静岡 1977/2/17
8 Melbourne VIC 大阪市 大阪 1978/4/24
9 Moira
(formerly Yarawonga)
VIC 勝山村 山梨 1978/5/18
10 Greater Shepperton VIC 江刺市 岩手 1979/3/3
11 Fremantle WA 横須賀市 神奈川 1979/4/25
12 Glenelg
(formerly Portland)
VIC 内浦町 石川 1980/2/19
13 Swan Hill VIC 山形市 山形 1980/8/6
14 Sydney NSW 名古屋市 愛知 1980/9/16
15 Newcastle NSW 宇部市 山口 1980/11/21
Rockhampton QLD 指宿市 鹿児島
17 Broome WA 太地町 和歌山 1981/5/7
18 Clarence TAS 厚岸町 北海道 1982/2/9
19 Frankston VIC 裾野市 静岡 1982/2/22
20 Adelaide SA 姫路市 兵庫 1982/4/19
21 Manly NSW 台東区 東京 1982/8/14
22 Campbell Town NSW 越谷市 埼玉 1984/4/11
23 Belmont WA 足立区 東京 1984/10/1
24 Penrith NSW 藤枝市 静岡 1984/11/3
25 Brisbane QLD 神戸市 兵庫 1985/7/16
26 Gosford NSW 江戸川区 東京 1988/4/19
27 Wollonggong NSW 川崎市 神奈川 1988/5/18
28 Coffs Harbour NSW 佐世保市 長崎 1988/6/6
29 Hawksbury NSW 丹波町 京都 1988/6/7
30 Ballarat VIC 猪名川町 兵庫 1988/8/1
31 Blue Mountains NSW 三田市 兵庫 1988/8/30
32 Bankstown NSW 吹田市 大阪 1989/3/9
33 Dubbo NSW 美濃加茂市 岐阜 1989/6/2
34 Mackay QLD 松浦市 長崎 1989/7/22
Temora NSW 泉崎村 福島
36 Clare SA 吉永町 岡山 1990/1/18
37 Port Macquarie NSW 半田市 愛知 1990/4/14
38 Willoughby NSW 杉並区 東京 1990/5/11
39 Orange NSW 牛久市 茨城 1990/7/28
40 Townsville QLD 徳山市 山口 1990/9/30
41 Bathurst NSW 大熊町 福島 1991/3/25
42 Port Lincoln SA 室戸市 高知 1991/3/27
43 Sutherland NSW 中央区 東京 1991/7/9
44 Snowy River NSW 草津町 群馬 1991/7/10
45 Townsville QLD いわき市 福島 1991/8/21
46 Mitchell
(formerly Kilmore)
VIC 本別町 北海道 1991/9/15
47 Toowoomba QLD 高槻市 大阪 1991/11/13
48 City of Greater Geelong
(formerly Geelong Bellarine)
VIC 泉大津市 大阪 1992/4/28
49 Warrnambool VIC 三浦市 神奈川 1992/7/6
50 Lake Macquarie NSW 函館市 北海道 1992/7/31
51 Redcliffe QLD 小野田市 山口 1992/8/18
52 Wellington NSW 大沢野町 富山 1992/8/24
53 Liverpool NSW 戸田市 埼玉 1992/10/1
54 Queanbeyan NSW 八田村 山梨 1992/10/9
55 Bunbury WA 世田谷区 東京 1992/11/10
56 Wyong NSW 田辺市 和歌山 1993/3/16
57 Marion SA 国分寺市 東京 1993/4/2
58 Duaringa QLD 藤沢町 岩手 1993/7/27
59 Canberra ACT 奈良市 奈良 1993/10/26
60 Port Phillip
(formerly St.Kilda)
VIC 大府市 愛知 1993/11/20
61 Wentworth NSW 浅井町 滋賀 1994/4/12
62 Lake Macquarie NSW 棚倉町 福島 1994/5/12
63 Harvey Bay QLD 大月市 山梨 1994/7/6
64 Grafton NSW 伊豆長岡町 静岡 1994/7/20
65 Bobsons Bay VIC 安城市 愛知 1994/10/15
Ipswich QLD 練馬区 東京
67 Hurstville NSW 白石市 宮城 1994/10/23
68 Logan QLD 枚方市 大阪 1995/3/14
69 Penrith NSW 松任市 石川 1995/10/9
70 Gold Coast QLD 鷹栖町 北海道 1995/11/18
71 Pittwater NSW 忠岡町 大阪 1995/11/21
72 Devonport TAS 水俣市 熊本 1996/2/27
73 Logan QLD 渋川市 群馬 1996/4/17
74 Warringah NSW 秩父市 埼玉 1996/4/26
75 Maroochy QLD 館林市 群馬 1996/7/9
76 Gladstone QLD 佐伯市 大分 1996/9/4
77 Busselton WA 杉戸町 埼玉 1996/11/19
78 Camden NSW 沼南町 千葉 1997/4/11
Corowa NSW 吉川町 兵庫
80 Rockingham WA 赤穂市 兵庫 1997/4/15
81 Tea Tree Gully SA 鴨方町 岡山 1997/10/22
82 Holdfast Bay SA 葉山町 神奈川 1997/12/15
83 Campaspe VIC 白井町 千葉 1998/2/13
84 Geraldton WA 新居町 静岡 1998/9/29
85 Bundaberg QLD 摂津市 大阪 1998/11/9
86 Port Stephens NSW 湯河原町 神奈川 1998/11/13
87 Goulburn NSW 士別市 北海道 1999/7/3
88 Wyndam VIC 知立市 愛知 2000/2/10
89 Rockdale NSW 矢祭町 福島 2000/5/15
90 Victor Harbour SA 八束村 岡山 2000/5/26
91 Latrobe VIC 高砂市 兵庫 2000/10/12
92 Albany WA 富岡市 群馬 2001/2/1
93 Noosa QLD 日出町 大分 2001/4/4
94 Tamworth NSW 水戸町 青森 2001/7/5
95 Mildura VIC 熊取町 大阪 2001/11/3
96 Salisbury SA 茂原市 千葉 2002/5/25
97 Barossa SA 久米南町 岡山 2002/8/22
98 Bowen QLD 大瀬戸町 長崎 2002/10/7
99 Shepparton VIC 豊明市 愛知 2003/10/22
 
【豪日間の姉妹州:提携開始日順】
No. 提携州 自治体 提携年月日
1 Victoria 愛知県 1980/5/2
2 Western Australia 兵庫県 1981/6/23
3 New South Wales 東京都 1984/5/9
4 Queensland 埼玉県 1984/10/27
5 Queensland 大阪府 1988/5/4
6 South Australia 岡山県 1993/5/7
 
【豪日間の姉妹港:提携開始日順】
No. 提携港名 所在州名 港名 所在県名 提携年月日
1 Sydney NSW 四日市港 三重 1968/10/24
2 Melbourne VIC 大阪港 大阪 1974/10/9
3 Fremantle WA 名古屋港 愛知 1983/4/19
4 Melbourne VIC 横浜港 神奈川 1984/5/24
5 Adelaide SA 水島港 岡山 1984/11/29
6 Albany WA 油津港 宮崎 2000/2/16

※この章のデータについては、以下のサイトから引用しました。
財団法人自治体国際化協会 シドニー事務所
Council of Local Authorities for Interbnational Relations, Sydney [CLAIR, Sydney]
Japan Local Goverment Centre (Australian Local Name)
http://www.jlgc.org.au/


Adelaide(SA)  Broome(WA)  Canberra(ACT)  Capricorn Coast(QLD)  Darwin(NT) 
 Gold Coast(QLD)  Perth & Suburbs(WA) Port Macquarie & Wauchope(NSW)  
Sydney(NSW)
The Journey of Indian Pacific

  


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