Farm Stay in New Zealand

Oxford and Christchurch on Sep. 1999
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 20代の頃、僕は常に「パッケージでは味わえない旅行をしたい」、「現地の人たちに溶け込むような生活をしたい」と考えていました。
 1999年、それまで僕はポート・マックォーリーブルームと言った日本発のパッケージでは決して行く事のできない、オーストラリアの人たちが休暇を過ごす場所を選んできましたが、この年は「現地の人たちに溶け込むような生活をしたい」に重点をおいて考えていました。
 休日に本屋さんで見つけた海外でのホームステイやファームステイを斡旋する本を見つけた僕は、すぐに購入し、家で検討を始めました。
・ホームステイよりも、動物が好きだからファームステイの方が良いかな…犬と一緒に仕事をしてみたいし…
・いつもビーチのある街ばかりに行ってるから、タマには涼しい場所に行ってみたい。
・カンタスを使ってニュージーランドに行けばより多くマイレージを稼げるじゃん!
 (この時、カンタスは国際線ダブル・マイルキャンペーン中でした。)
 こんなことを考えながら見つけたのが、ニュージーランド南島最大の都市・クライストチャーチ近郊、サザンアルプス麓の町オックスフォードでのファームステイでした。
 ファームステイには、宿泊費用を出さずに宿泊者が本格的な労働を提供するもの、宿泊費用を払って仕事を楽しくかじる程度に体験させてくれるものなど、何種類かの形態があります。この当時、情報源の乏しかった僕は、後者の形態のファームステイしか見つけることができませんでしたが、結果的には短期旅行の僕にとって、この体験的なファームステイがピッタリでした。

 このファームステイ期間中、観光らしい観光はほとんどしませんでした。だから、僕の記憶の中では、「ニュージーランドに行った」ことよりも、「(ホストファミリーの)マネラさんご一家にお世話になった」と言う印象が、第一に残っています。


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Twin Brigde Farm ツイン・ブリッジ・ファーム
Manera's Farm マネラさんの牧場
Rangiora Resale Market ランギオラ・リセール・マーケット
Horse Riding School 乗馬学校
Christchurch クライストチャーチ

 
Twin Brigde Farm
 僕がお世話になったホスト・ファミリーのアンお母さんと&ドンお父さんのマネラ夫妻の家です。
 クライストチャーチ国際空港から車で1時間ほど走ったオックスフォードと言う小さな町にあります。
 家にはエシュパと言う犬と他に牧羊犬が2頭、猫が1匹います。エシュパが本当によく僕に懐いてくれて、一目合ったその時から大親友、家の中で過ごす時も仕事をする時も、常に僕のそばにいてくれました。
 家は平屋でしたが、3人いる娘さんは全て嫁いでおり、その空いた部屋をゲスト用に使っているそうで、かなり広々とした家でした。
 3食付だったので、常にアンお母さん手作りの料理を堪能しましたが、特にスープが絶品!初日の夕食で僕が「美味い、美味い!」を連発していたのを見て、アンお母さんは翌日の晩から僕にだけスープを2皿分作ってくれました。カボチャ、トマト、ジャガイモなど、ベースになるものは毎日変わりましたが、本当に絶品でした。
 お父さんは物腰の柔らかい人ですが、エシュパが悪戯をすると、容赦なくひっぱだく厳しいお父さんに変わります。(僕の名前、全然覚えてくれなかったけど…) 
宿泊施設の名前の由来である2つの橋が続く道。サザン・アルプスが望めます。家はこの橋のすぐ向こうです。 家の入口の看板です。 家の外観です。
手前はマネラさん所有の牛用の牧場です。
アンお母さんとドンお父さんです マネラ家のマスコット(?)、エシュパ。
僕の大親友です
エシュパと一緒に。
(僕の顔出しはNG。ごめんなさい。)
僕がお世話になった部屋です。
どう?いい感じでしょ?
アンお母さんが大活躍するキッチンと、美味しい食事をご馳走になったダイニングです。 リビングルーム。
ドンお父さんのトレーニング器具も置いております。
 
Manera's Farm

 ニュージーランドは、日本のような島国とは言え人口が約300万人しかいないため、人口密度が低く、日本には無い開放感があります。
 マネラさんの牧場もご多分にもれず、それはそれは広い牧場で、羊用が3箇所、牛用が2箇所ありました。
 僕のメインの仕事は、羊用の牧場で柵を組み立ててから、その柵に羊を追い込み、一頭ずつ手足を掴んで身動きを取れなくすると言うもの。僕が手足を掴んでいる間に、ドンお父さんが、「自分の所有する羊ですよ」と言う刻印を、まるで電車の切符にはさみを入れるかのように、ペンチのような道具で羊の耳に入れた後に、殺菌用の注射をします。その作業を約200頭分繰り返しました。
 ドンお父さんがハサミを入れる度に羊の耳から血が飛び出て、羊たちが痛がって僕の手の中で手足をバタバタさせていたのは、正直、ショッキングでした。おまけに、その間に狭い柵の中で羊たちがやることと言うと、「メェ〜」と泣くか、脱糞することくらい。僕の足元は羊たちのフンでまみれていて、終わった頃には、身体も疲れましたが、精神的に物凄い疲労感でした。
羊の牧場。
写真だと綺麗に見えますけど、実際には所々に落し物があって、よけて歩くのが大変なんです。
牧場から望めるサザン・アルプス
こういう景色を見ながら仕事してました。
牛にエサをやっています。
俵のように丸めた「い草」を火かき棒のようなもので少しずつバラして食べさせます。
この写真のように、広い牧場をフェンスで仕切ります。
これは、ある区画では動物たちを放牧し、別の区画では一時的に動物たちをカラの状態にし、動物たちが落としたフンを肥料に草を育て、草原を綺麗にする、と言う使い回しをするためです。
エシュパは牧場でも大活躍。マスコットであるだけではないのです。優秀な牧羊犬になってます。
「僕だって仕事をしてるんだワン!」
マネラ家所有の作業用の車。
この車でいくつもある牧場を走り回ります。
 
Rangiora Resale Market

 オックスフォードの隣町、ランギオラという場所で行われているセカンド・ハンド(中古品)のオークション。
 ポニー・クラブを借り切って年に数回行われていて、各人が不要になった作業用の道具・家庭用品等を持ち寄り、セリにかけます。
 マネラ夫妻は出品は何もしませんでしたが、牧場で使う器具と思しき物をかなりの安値で買えたようで、アンお母さんが「プププッ」とほくそえんでおりました。
出品された品物はこのように並べられ、それぞれ番号がつけられます。 付けられた番号順に主催者が歩いて回り、セリを仕切ります。 動物を運搬するコンテナ…でしょうか?
僕らにはガラクタに見えても、彼らにとっては大事な商売道具、どんなモノであっても、セリは真剣勝負です。
 
Horse Riding School
 ファームステイ滞在中のオプションの中に、乗馬体験のコースがあったので、参加してきました。
 家から車で10分ほどの場所にある乗馬スクールで2時間ほどの乗馬体験でした。
 初心者の僕のために「大人しい」馬を用意してくれたそうです。牧場から連れてきて、馬たちのドレッシング・ルーム(?)でブラッシング、ヒヅメに詰まったゴミ(ほとんどフン)取り、手綱締めをしてから出発しました。
 最初は中々思うがままに動いてくれませんでしたが、練習場でジョディ先生に教えてもらいながら走っているうちに、何とか馬とのリズムが合い、心が通じた(?)ようでした。
 大人しい良い子な馬で、良かった、良かった。
 僕のクラスメイトの女の子たちは、下の写真をご覧の通り、まだ小学生から中学生くらい。「蜂に刺された」と言って泣き出す子もいれば、「(苦手なターンの練習を嫌がって)もっと別の練習をしたい。」と泣き落としに出る女の子もいたりして、ジョディ先生を困らせていました。でも、そんな子達も、いざ始めれば僕なんか足元にも及ばないうまさ。いやはや、恐れ入りました。
これは練習場から帰って来た時です。
この時には、「進め」、「曲がれ」、「停まれ」、「走れ」はできるようになってました。
クラスメイトの女の子たち。
左から二人目がジョディ先生。
みんな僕より数段上手でした。
後日、牧場の近くで出会った乗馬学校の別の先生。
お馬さんも気分転換の散歩が必要なんだとか。
本当?!
 
Christchurch
 冒頭でも今回のファームステイでは観光らしい観光はしなかったことは述べましたが、唯一観光で行った場所が、飛行機の出発待ちの間に行ったクライストチャーチ空港近くの南極博物館でした。
 この時から3年後、シドニーダーリング・ハーバーにある海洋博物館でも南極に関係した展示物を見ることになりましたが、それほど変わりはなかったかな〜と言う感じでした。飛行機の出発待ちであまりゆっくり見る時間もなかったんですけどね。
 この後、飛行機に乗り、僕は第2の故郷、オーストラリアに向かいました。 
南極博物館の建物。
う〜ん、涼しそう!
入口を入ってすぐの場所です。
中も涼しそうでしょ?
クライストチャーチ空港に駐機していたエール・フランスのコンコルド。
恐らく定期便ではなく、チャーター便かと思われます。
この機ももう引退ですが、その華麗な活躍とは裏腹に、末期は悲しいことが続きましたね。


大阪 2004  法師温泉  Hong Kong

  


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