ほしたびの旅

北海道~広島縦断の旅2005

旅日記13~16日目: 最北端から富良野へ

13日目: 8月22日(月) 宗谷岬の夜

牛がいっぱい
猿払村の牧場

ログハウスに泊まっている他の人は朝が遅いようだ。8時に出発。中頓別までは昨日走った道を引き返す。枝幸まで出てからオホーツク海沿いに北上する。道の駅さるふつ公園では、広島で仕事をしていたというレンタカーで旅行しているおじさんから、道の駅で使える「おやつクーポン券」をもらい、アイスクリームを食べた。

宗谷岬
最北端

稚内市に入る。丘陵地帯になり、右手はオホーツク海、左手は風車が遠くにいくつか見える。岬に近づくにつれてわくわくしてくる。何度も宗谷岬に行っているが、最北端というのは他と違って惹かれるものがある。そして宗谷岬に到着。記念写真を撮り、食堂の営業時間や野宿できそうなところを確認する。一旦、稚内市街を回って16時過ぎに宗谷岬に戻り、ぶらぶらする。17時を過ぎてもまだ観光客はやってくる。夕食は、唯一、今日は夜20時頃までやると答えてくれた、岬南側の丘を上ったところにある日本最北端の寿司屋むせき寿司」に行った。他の店は17時頃には閉めている。うに、いくら、ホタテといったものを使った料理は高いが、煮魚定食が650円であったので、これを注文した。メニューを見ると、他に豚丼(650円)といったものがある。(寿司屋なのに・・・。)初めは私のほかにお客はいなかったが、ほどなくして、お店の人と知り合いと思われる2人連れが入ってきた。たぶん、この人たちのために遅くまで開けていたのだろう。しばらくして料理が運ばれてきた。カニのほぐし身をサービスでつけてくれていた。食べていると、「ごはんおかわりいかが?サービスだよ」と言われたので、ありがたく頂くことにした。戻ってきたお椀を見ると、魚フレークもかかっていた。大満足です。どうもごちそうさまでした。

夕食を食べ終わる前くらいに日没となり、少しずつ暗くなる。最北端の碑にライトアップの光が当てられている。しかし空は曇っている。すっかり暗くなった20時前頃に、丘の上の展望台(旧海軍望楼)の建物直下にテント設営。丘は風が強いが、私のテントは小さくて、階段付近の三方が取り囲まれたところに張れるので影響は少ない。夜に誰か展望台に上がられたらうるさいかもしれないが。雲の隙間から北斗七星の一部と北極星が見えた。深夜に晴れることを期待して眠りに入る。

ライトアップされた最北端碑
日没後25分(18:55)
夜の宗谷岬
20:10頃
  • 今日の天気:曇朝一時雨
  • 走行距離:259.9km
  • 宿泊地:北海道宗谷支庁稚内市宗谷岬の南の丘

14日目: 8月23日(火) 宗谷岬~比布町

深夜1時40分頃、起き出して空を見上げると曇り空だ。岬を見下ろすと日本最北端の地碑のライトアップは終わっていた。昨晩の23時には点いていたのを確認しているので、その間のおそらく0時頃に消えるようになっているのだろうか。星を見るのには、とりあえず消えてくれて良かった。もっと早く消えればなお良いのだが。それよりも駐車場周りの街灯が明るすぎる。道路の街灯だけでも十分明るいから、駐車場の海側の街灯は無くして欲しいくらいだ。今のままでは最北端の碑と共に多くの星を見るということは出来ないだろう。曇っているので少し寝て2時半少し前頃に起きたが、やはり曇っている。仕方なくあきらめて寝る。

4時少し前に起きて、薄暗い中テント撤収開始。碑からは離れてはいるが、一応観光地の一角なので日の出前には片付けておきたい。日の出を見られたらとも思ったが、やはり曇ったままだ。岬に下りると、最北端碑のそばには既に十人以上の人が集まってじっとたたずんでいる。そして、碑の真ん中でどかどかと荷物を置いたままにして、朝食用のパンらしき物を並べた状態で携帯電話を使っている若者が突っ立って海のほうを見ている!ちょうど駐車場で居合わせたライダーに写真を撮って欲しいと頼まれたので、その最北端碑を独占している人に「写真を撮りたいんで」と言って移動してもらった。(^_^) そうすると、次々に周りにいた人たちが写真を撮り始めて退散していった。みんな様子をうかがっていたのね。そして人がいなくなったのを見計らってバイクを碑の前に移動させて記念写真を撮った。昼間では人が多くてできないもんね。道路の表示板には風速4m、気温16度とある。

しばらく景色を堪能してから出発。稚内市街へ向かう。途中、海に突き出す稚内半島の向こうに顔を出す利尻山が見えてきた。日本海側に出ると、ドーンと利尻富士が海に浮かんでいる。中腹に細長く水平に雲がかかっているが、天気が良くいい眺めだ。南下しながらもしばらくは利尻山を眺めることが出来た。


稚内市街の向こうに利尻山

日本海に浮かぶ利尻島

小平町に入り、どこかで昼食をと食堂を探していると、小平町鬼鹿港町という所に「お食事処すみれ」という店があったので入ってみた。お客もそこそこ入っている。「本日の海鮮丼」(1000円)を注文。運ばれてきたのをみると、ちょっとずつだがいろいろなネタが乗っている。イクラの柔らかさはいい感じ。イクラとウニの量は少ないけど、その分いろんな味が楽しめて良かった。


幌加内町のソバの花

苫前町まで戻って国道239号で内陸に入る。幌加内町では、いたる所でソバの花が咲いている。「上川町100万石宝さがし」チェックラリーの為に剣淵町に入り、チェックポイントにたどり着くが、そこは休みで、中に掲示してあるというキーワードを確認できない。商工会に電話すると、キーワードを教えにわざわざ現地まで来てくれた。初めての企画なので、いろいろと改善の余地があるみたい。宿泊地を比布町のブンブンハウスに決める。今晩もいっぱい宿泊者がいる。

  • 今日の天気:晴
  • 走行距離:460.4km
  • 宿泊地:北海道上川支庁比布町地域ふれあい館ブンブンハウス
  • 入浴地:宿泊所のコインシャワー(100円)

15日目: 8月24日(水) 美瑛、富良野の丘めぐり

美瑛町水沢付近から
十勝岳を望む

朝、外に出ると霧で真っ白だった。霧の中出発。日が昇るにつれて霧は取れてきた。旭岳もくっきり見えてきた。美瑛町に入り、丘めぐり開始。天気は快晴となり、旭岳や十勝岳が良く見える。カンノファームでは綺麗に色とりどりの花が植えられていて、国道から目立つ。

四季彩の丘
丘の景色
カンノファーム
いろいろな花

昼食はどこで食べようかと探していると、下見に行ったキャンプ場の人から、中富良野町の国道沿いに「半田屋」ができていると聞いたので行くことにした。おお、ちょっと目立たないが、大型ショッピングセンターBESTOMの一角にあった。どうやらどんどんと全国的に展開していっているようである。おかず3品とメシ小を食べて399円で満腹。

富良野市八幡丘
「春よ来い」の一本木

中富良野キャンプ場に様子を見に行ってみた。今年からテント1張500円に有料化されている。見てみるとテントが2つ張られているだけでとても寂しい。トイレが1箇所でゴミ捨て場もない状態で500円だからあまり利用されなくなったのだろう。4年前の賑わいがうそのようだ。富良野チーズ工房に行って牛乳を飲み、本幸を通って上富良野に戻り、日の出公園キャンプ場にテントを張った。自炊しようと炊事場に行くと、なんと京都VTRライダーにまた再開。いっしょに夕食を食べる。キャンプ場内からは街灯が明るくあまり星は見えないが、街灯から離れて見上げれば、そこそこは星が見える。明日は十勝岳登山だ。

  • 今日の天気:晴、朝霧
  • 走行距離:212.3km
  • 宿泊地:北海道上川支庁上富良野町日の出公園オートキャンプ場
  • 入浴地:キャンプ場のコインシャワー(100円)

16日目: 8月25日(木) 十勝岳登山

朝は霧が出ている。たぶん山の上は晴れているだろうと判断し、テント撤収。7時になる前にキャンプ場を出る。近くのコンビニで買出しして出発。まもなく霧が晴れてきて山が見えてきた。火口から噴煙が上がっているのも見える。十勝岳温泉までバイクで行って山の景色を見たが、逆光でいまいち。下界を見下ろすと雲海になっている。

リンドウの花
登山開始してすぐ

望岳台に移動する。駐車場には何台かの車が停まっている。準備をして7:35、十勝岳に向けて登山開始。すぐに周りは丈の低い植物ばかりになる。リンドウの青いきれいな花も咲いている。

道は初めのうちは割りと歩きやすいが、次第にごつごつとした岩があらわれてくる。8:20頃、美瑛岳方向との分岐点になる雲ノ平分岐を通過し、8:30少し前に非難小屋にたどり着く。5分ほど休憩して出発する。やや急な上り坂になる。火口からはゴーゴーと噴気の音が聞こえてくる。南の山腹からは、少し雲が湧き出してきた。急坂を上りきると、やや平らになり、石は黒っぽくなっている。左手には擂鉢火口がぽっかり黒い口を開けている。右手はグランド火口で、その間を歩いていく。といっても平らな部分は広いので心配ない。噴煙が上がっている火口はグランド火口の向こう側だ。山頂も認識できるようになってきた。9:50頃、緩やかな道から急な上り坂に変わる。何やらジーと音がするので、ふと見るとセミが地面にとまっていた。

火口跡
擂鉢火口
十勝岳のセミ
こんな砂地の山に・・・
十勝岳火口
山頂手前で火口を見下ろす

歩きにくい急坂を登っていく。振り返ると火口から噴煙が上がっているのも見える。まだまだ登りきるには時間がかかると思っていたが、10:25に十勝岳2077mの山頂到着。山頂からは360度の展望。美瑛から富良野にかけての方向は、雲で街は見えないが、その他の方向は良く見える。

十勝岳山頂から1
山頂から南を望む
十勝岳山頂から2
山頂から北を望む

しばらく休憩し、10:55頃下山開始。急な斜面は脚に負担がかかる。気をつけるが、勢いついて滑りそうになる。12:00に非難小屋に着き、登山口には12:45頃到着。荷物を片付けてバイクで下界に下りる。

北竜町ひまわりの里
ひまわりがいっぱい

次に道の駅めぐり。芦別、歌志内を通り、反時計回りで石狩川流域の平野部に散在する道の駅を回る。道の駅三笠を残して北村のキャンプ場にテントを張る。夕食は、とある名物を食べようと南幌町に行ったが既に売り切れになっていた。何のために片道約35km走って行ったのやら。悔しさをためて帰っていたら、パトカーに速度超過で捕まった(哀)。夜は温泉に入って疲れを癒す。

  • 今日の天気:晴後曇朝霧
  • 走行距離:330.7km
  • 宿泊地:北海道空知支庁北村ふれあい公園キャンプ場
  • 入浴地:北村温泉ホテル(500円)