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益田

って、「邪魅」のために登場したんでしょうか。
そんなわけはないでしょうけれども(笑)。

だってレギュラー(その範囲は人それぞれかと思いますが)の中では1人登場が遅いし。
「鉄鼠」の段階で、金色髑髏の事件で事情聴取をしたという話が出てきますが
「狂骨」にはそれらしき記述はないので後付けだと思います。
わざわざそんな後付けまでしてシリーズと関係を持たせたということは、登場させた時点で、その後も使う予定のキャラだったんだと思うんです。

が、はっきり言って、その後の事件、絡新婦でさえ、益田がいないと困るかっていったら困らないような気がするんですよね(笑)。
だけど邪魅では探偵の周りで動く人間が必要だったわけで。
和寅では動かしにくかったんじゃないかな。
じゃあ、鉄鼠の時点ですでに邪魅の構想があったかっていうとそれもどうかなと思うけど(笑)。
だって普通なら探偵秘書にさらに加えて探偵助手はいらないよね、と思うわけです。


ちなみに、私は益田君大好きですよ。彼はもっと評価されていいと思うの(笑)。

財閥の長

トヨタの大政奉還のニュースを聞くにつけ
榎木津財閥でもそんなことが起こったのかもしれないなどとつい考える(笑)。
実際、一度創業家を離れた後、やはりというので創業家の子孫に戻されるというのは
中小企業など含めると結構あることのようで。
世襲にもそれはそれでメリットもあるようなので
(継ぐ人の資質にもよるだろうけど)
社の幹部が望んだことであれば、企業(の従業員)のためになることであれば
御前様の意に反することであってもあり得る事態かなと思います。
なんで長男でなく次男というのは
やはり榎さんの危機管理能力が高かったという方向で…(って誰に言ってるんだ)。


世襲の場合でも、跡継ぎは一度他人の釜の飯を食ってくるといいという話もあり…。
あるいは御前様はそこまで見越していたか?

京極夏彦の世界感想高遠弘美氏編

エノミユを書こうと思ったとき、美由紀の容貌について
同年代の中では背が高いというよりほかは記憶がなかった。
美由紀のシーンをざっとだが読み返してみたのだが、やはり見つからなかった。
顔の造作についてそう詳しいことは書いてないだろうが、髪型ぐらい、と思ったのだが
それもなかった。

それは美由紀が生き延びるための必然だったんだ。
そういえば碧のみならず、小夜子も夕子も髪の描写はあったし、妙にそれは印象に残っている。

エノミユ同人さんの描かれる美由紀ちゃんの髪型というのは不思議に概ね一致している。
おさげ髪というのも見たことがあるけれど。
(とても素敵な絵で大変気に入っています)

そしてそれはきっと正解なんですね。
どうかこれからも美由紀ちゃんが髪を長く伸ばしたり
おさげ髪をほどいたりしませんように…。

色素欠乏

どこに書いたか忘れましたが
榎さんの色素の薄さは突然変異みたいなものではないかと。
両親とも、少なくとも髪は黒いらしいことがわかったので。

総一郎さんがどうなのかわからないけど
突然変異だから視えるのでは、と思ったので、
薄いのは榎さんだけのほうがいいななどと思ってはいるのですが。

アルビノというほどではないんだろうけど、
アルビノだと視覚に異常のある人が多いということなので、
やはり遺伝というより軽い色素欠乏症みたいなものなんじゃないかな。

wikiの以下の記述が面白かった。

「小説や映画などの様々なフィクションにおいて、アルビノやアルビノに似た白い容姿の人物が特殊な存在として登場することがある。彼らは主に脇役として、しばしば重要な役を演じる。彼らの容姿ゆえに、作品中でも特別な意味を持つ登場人物と位置づけられることが多いようである。」

立ち位置

以前、まとまりのない文章で、中禅寺と榎木津の立ち位置だけ、木場も含めた他の人と違うということを書いたのですが、
ほかならぬ絡新婦の中で象徴的に端的に京極堂がこう言ってました。

「まあ木場修に限らず、今この席に集まった皆さんは--僕や榎木津を除いて--それぞれ杉浦さんに負けぬ劇的な物語を持っている筈だ」

ということなんですよね。

もちろん、邪魅では榎さんはこれに当て嵌まらないし、
塗仏と、そして魍魎も、中禅寺はこれに当たらないと思いますが。
シリーズ全体としてはそういうことなんだと思います。