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富田林寺内町の探訪

江戸時代の町並みが残る寺内町(じないまち)をご紹介します

大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。

じないまち訪問記 2012年8月10日-11日(続き)

2012年8月10日。夏休みで寺内町に帰省しました。じりじりと日差しが照りつける中、帰宅後すぐに蚊取り線香を持参で、娘と一緒に浄谷寺でお盆のお墓参りを済ませました。汗をぬぐいに喫茶ナロードで休憩。お店のマスターと娘さんにもご挨拶させて戴きました。何度も全国紙で取り上げられている老舗カフェです。その後は、カメラ片手に寺内町をのんびりと気が向くままに散策しました。金曜日午後の猛暑の時間帯ではありましたが、それでも見学者の方を何組もお見かけしました。町のあちらこちらには、今年は8月25日(土曜日)夕方に開催される「第9回寺内町燈路」のポスターが貼られています。

富田林駅前(南口)の観光案内所からスタート。駅から続く本町商店街(本町筋、市場筋)では、昔からお世話になっている「芦田書店」があります。地元本や石上露子の関連書籍が多数並べられているほか、歴史的町並みをモチーフに白地に紺色で町家のデザインを描いたお店オリジナルの文庫本用ブックカバーもクールです。

寺内町に向かって進むと、通りの左手には写真館を改装し外壁モルタルを中国風の黄色に塗り替えた中国茶のお店(鈴茶房)がお目見え。硝子ショウウインドーの中に茶器の展示が楽しめます。(毎月第2・第4土曜日のみオープン)。通りの向かい側には(乾)奥谷家住宅。本町筋をもうしばらく寺内町に向かって歩いてゆくと、(旧)富田林街道沿いにお地蔵さんの祠が見えてきます。その辻を右に曲がった街道沿いには、2012年5月から一般公開されたばかりの「(旧)田中家住宅」(本町)。明治25年建築で、修復された建物内部を見学できます。(入場無料)。

その後は、壱里山町界隈(寺内町の一番北の通りです)へ。昭和の頃には家具屋さんを営んでおられた渋谷家住宅。二階外壁一面に青緑色の銅板が施された印象的な建物です。このお宅の西側庇に設けられた鍾馗さん(魔除けの瓦人形)は、城之門筋を挟んで東側に向き合う小田家住宅の鬼瓦と向き合っています。さらに壱里山町を進むと通りの突き当りが、寺内町の東北の入り口(東高野街道)があった壱里山口です。高札場があったところで、街道からの入口には木戸門が設けられ、朝夕に木戸を開閉したと言われています。今は残念ながらその名残は見当たりません。江戸時代の古地図を見ると、富田林寺内町は周りを高さ10メートルの土塁(土居)や環濠で囲まれ、町に通じる12か所の入り口がありました。寺内町西側の入り口のひとつであった浄谷寺口にも足を運びました。

じないまち交流館では「寺内町燈路」に関する写真展を開催中です。(2012年8月1日~9月15日)。行燈の展示コーナーも設けられています。行燈の大きさは高さ30センチほどの木枠で、和紙に思い思いの図柄を描いて木枠に貼ったものです。2012年8月25日(土曜日)は寺内町の各所に並べられた約千基の行燈に一斉点火されて歴史的町並みを幻想的に照らします。じないまち交流館では、行燈セットが販売されています。(一基1,200円)。思い思いの図柄を描いて、開催当日に街路に並べてもらえます。

亀ヶ坂筋、南会所町を回り、富筋沿いの「たびもぐらカフェ」で休憩。築100年のお米屋さんの内部を改装したお店で、2011年10月オープン。店のオーナーがヨーロッパの蚤の市で集めた古雑貨を陳列展示、販売しているカフェです。富筋沿いにはほかにも「蔵ギャラリーくすのき」、「ぶぷれ Buple」,「パン工房泰」、富山町では「八町茶屋」、「和工房&ぎゃらりー 福」「寺内町Classico」、本町筋(市場筋)沿いには、「中林寝装店」、城之門筋には「整体アロマのヤングハート」,「Laid Rock Cafe」,「mame-ten-cafe」, 「手仕事と雑貨 23番地。」、「家具製作 kinogu」、御坊町には「峯風庵」など新しいお店が続々と開店しています。
また、 北会所町沿いには新築住宅が何軒か続いています。白壁と濃茶色の板塀を基調色に周囲の歴史的町並み景観に調和した外観で、建築デザイナー(横関正人一級建築士事務所・NEO GEO)の意匠が施された粋な家並みが続きます。

翌8月11日(土曜日)午前中は、ボランティア・ガイドとして富田林市南甲田からお越しになられた南寿会の皆さん約25名をご案内させて頂きました。寺内町センターの2階会議室で寺内町の歴史や建物の特徴などをご説明後、夏空の下を約1時間半かけて、じないまち交流館まで寺内町の中を歩いてご案内しました。途中、北会所町紅梅蔵佐藤家住宅)にも立ち寄りました。(2012年9月15日~16日に次回のボランティア・ガイドを担当させて頂く予定です。)

 (2012年8月12日、管理人@横浜)   
 
たびもぐらカフェ ヨーロッパの蚤の市(富筋)
 
たびもぐらカフェ ヨーロッパの蚤の市(富筋)
 
ぷぷれ BUPLE(左)と蔵ギャラリーくすのき(右)
 
蔵ギャラリー くすのき
 
ぶぷれ BUPLE(富筋)
 
八町茶屋富山町
 
パン工房 泰(富筋・富山町

パン工房 泰(富筋・富山町) 

周囲の歴史的町並み景観に調和した外観の新築住宅 
 
北会所町の家並み

周囲の歴史的町並み景観に調和した外観の新築住宅 

周囲の歴史的町並み景観に調和した外観の新築住宅 
 
整体アロマのヤングハート城之門筋

Laid Rock Cafe(城之門筋南会所町
 
整体アロマのヤングハート城之門筋
 
Laid Rock Cafe(城之門筋南会所町
 
城之門筋
 
南会所町
 
中林寝装店(本町筋)
 
中林寝装店(本町筋)
 
中林寝装店(本町筋)

中林寝装店(本町筋) 
 じないまち探訪記2012年8月10-11日
じないまち探訪記
じないまち随想 
 ご感想などお便りをお待ちしています。(管理人)


Information


(富田林市提供、禁無断転載)

富田林寺内町までの道順

寺内町へは近鉄長野線富田林駅又は富田林西口駅下車徒歩10分です。先ずはじないまち交流館へお立ち寄りください。

散策地図がもらえます
富田林駅前の観光案内所又はじないまち交流館散策地図がもらえます。

立ち寄ってみたいお店

休憩所(トイレ)
じないまち交流館寺内町センターじないまち展望広場にあります。

車でお越しの方へ
寺内町は道幅が狭く、中には公共駐車場がありません。車でお越しの場合には、2014年2月に新しくオープンした富田林市営東駐車場(有料)をご利用ください。一般用の普通乗用車及び団体用のマイクロバス(1台分、市役所に要事前予約)を駐車できます。重要文化財・旧杉山家住宅まで徒歩5分、じないまち交流館まで徒歩15分。

尚、団体用の大型観光バスでお越しの場合は、富田林市役所にお問い合わせください。宜しくご協力をお願いします。



ぶぷれ BUPLE
お花の教室。お誕生日・開店祝いのギフトや個性的なウエディング・ブーケも注文できます。
店内では作家さん手作りのガラス雑貨やアクセサリー、季節の花やグリーンも販売しています。
じないまち交流館前

11時~17時開店、月・火曜日休み。(お花の教室は、水曜日~土曜日の14~19時 フリータイム制)
富田林市富田林町10-12
電話:0721-21-3549
(まちづくりニュース・富田林じないまち界隈第14号, 2012年7月発行の記事から引用させて頂きました。)



八町茶屋
手打ちそばのお店。赤ねこ餅(玄米粉のお餅で、南河内の特産))、甘糀(米糀100%の甘酒)も楽しめます。じないまち交流館前

11時~18時開店、月曜日休み。
(祝日の場合は翌日休み)
富田林市富田林町10-12
電話:0721-25-0011



パン工房 泰
2011年10月オープン。このお店のイチ押しは「大阪もん」に認定されている地元・寺西養鶏場の新鮮な卵を使ったカスタードプリンがたっぷりの「寺西さん家のクリームパン」2012年4月には富田林ブランド商品にも選ばれています。品質劣化を防ぐため店頭販売のみで毎日限定14個(催しのある日は28個製造)販売しています。

8時~17時開店、売れ切れ次第閉店しますのでお早目に。月曜日休み。(祝日の場合は翌日休み)

富田林市富田林町10-12
じないまち交流館前
電話:0721-25-8026
(まちづくりニュース・富田林じないまち界隈第14号, 2012年7月発行の記事から引用させて頂きました。)



横関正人一級建築士事務所・NEO GEO
「北浜オフィス」
大阪市中央区伏見町2-2-6青山ビル209〒541-0044
TEL 06-4867-3420
FAX 06-6231-3425

「寺内町アトリエ/鴛鴦庵」
「すまい・まちづくり探建隊」
大阪府富田林市富田林町10-33-1 〒584-0033
TEL 0721-23-7910
FAX 0721-23-3177


重要伝統的建造物群保存地区
富田林市富田林町の一部にあたる寺内町は、1997年(平成9年)に国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。大阪府下では唯一の指定となっています。 

寺内町にある約500棟の建物の内、江戸時代から昭和初期頃までに建てられた181棟の建造物が伝統的建造物に特定されています。保存地区内において通常道路から見える建物等の外観の現状を変更(増改築、改修、模様替え、色彩の変更、新築、除却など)する時には、予め市教育委員会・文化財保護課に申請して許可を得る必要があります。伝統的民家(町家)は白壁、板塀、格子戸など往時の姿のままに外観の保存・復元・修景作業を終えて、今も人々が生活の場として暮らしながら、素朴で静かな佇まいを今に伝えています。

寺内町の主だった商家には由緒・由来を記した案内板が設けられ、石畳の街路には路面灯を兼ねた道標や案内標識なども整備されています。電信柱の配置や各戸の電気メーターなどもできる限り目立たないような工夫が施されています。

また、寺内町では伝統的な町並み景観に配慮して、新しく建築される建物も周囲の景観に調和した外観となっています。

ボランティア・ガイド




団体でお越しの場合には、地元のボランティア・ガイドによるご案内も可能です。(事前のお申込みが必要)

ガイドのお問い合わせや事前のお申込みは下記のじないまち交流館までお電話ください。


じないまち交流館
〒584-0033
大阪市富田林市富田林町9-29
TEL.0721-26-0110
FAX.0721-26-0110
(午前10時~午後5時、月曜休館、12月28日~1月4日休館)

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