大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。
【Tourist guide to Jinaimachi town, Tondabayashi, a historic district and heritage site of Japan, Shokisan】 | ||||||||||
京都の旧い町家でもよく見かけますが、町家の屋根に載っている瓦人形の鐘馗(しょうき)さんは、通りを挟んでちょうど向かい側の家の鬼瓦に対面する位置に置かれています。 富田林の旧い町家の屋根の上にも、魔除けを願い、鬼瓦に向き合うように鍾馗さんが飾られています。富田林・寺内町にある城之門筋を挟んで、それぞれ向かい合う杉田家住宅と田守家住宅。渋谷家住宅と小田家住宅。いずれも魔除けの鐘馗(しょうき)さんが、それぞれ相手側の鬼瓦に向かって置かれています。 「鍾馗さんの鬼退治の逸話」 中国の「唐」の時代、第六代皇帝「玄宗」が 病に臥している時に、玄宗の夢の中に一匹の小さな鬼が現れ、玄宗の玉笛と 妻「楊貴妃」の匂い袋を盗もうとしました。 鬼の手が玄宗にかかろうとした時、髭面の大男が現れ鬼を引き裂いてあっという間に退治してしまいました。夢の中に現れた髭面の大男は「鍾馗(しょうき)」と名乗り、玄宗に跪いて「科挙の試験に失敗したことを恥じ、自ら命を絶ったにもかかわらず、帝に手厚く葬っていただいたことを感謝しております。今日はその恩に報いるため参りました。」と話した。玄宗が夢から覚めると病はすっかり癒えて、鍾馗が鬼を退治し帝の病が癒えたという話は、 あっという間に国中に広まり、髭面の鍾馗は道教の神として祭られるようになりました。 一方、日本では京都の旧い町家の屋根の上に、鍾馗(しょうき)さんは、魔除け・厄除けを願い、飾られています。その由来として語り継がれる逸話は、昔、京都の三条に薬屋が新しく店を構えて大きくて立派な鬼瓦を葺きました。 するとお向かいの奥さんが原因不明の病に倒れてしまいます。病を治そうと原因を探ると、薬屋の立派な鬼瓦により跳ね返った悪いものが向いの家に入ってしまうからだということがわかりました。そこで鬼より強い鍾馗(しょうき)さんを瓦人形として作らせ、魔除け・厄除けに据えたところ病が完治したと伝えられています。それ以降、京都では鬼瓦の対面に鍾馗さんを据えるようになりました。 |
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