大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。
重要文化財・(旧)杉山家住宅 |
勝間家住宅 イタリアンレストラン「OASI オアジ」 |
重要文化財・(旧)杉山家住宅 |
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富田林寺内町に残る伝統的な商家(町家)の町並み。伝統的町家の多くは現在もお住まいであり、内部が公開されていません。伝統的町家の内部を見学できるのは、重要文化財・(旧)杉山家住宅(入場有料)、(旧)田中家住宅(寺内町に隣接する本町にあります。入場無料)、勝間家住宅・イタリアンレストラン「OASI オアジ」及び嶋田家住宅(寺内町Classico)の4軒です。(きり絵は近藤好幸さんの作品です。) 富田林寺内町の歴史的建造物一覧 |
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重要文化財・(旧)杉山家住宅 1987年10月から一般公開。 午前10時~午後5時、月曜日休館(入場有料) 重要文化財・(旧)杉山家住宅 障壁画・欄間彫刻 |
国登録有形文化財・(旧)田中家住宅 2012年5月から一般公開。 午前10時~午後5時、月曜日休館(入場無料) |
イタリアン・レストランOASI オアジ (勝間家住宅) 営業時間 Lunch 12:00-14:00 Dinner 18:00-21:00 (Dinnerのみ前日までの予約制) Close 月曜日・他月1日(不定休) 電話:0721-21-3078 大阪府富田林市富田林町3-13 2013年2月オープン 北イタリアで修業した杉本シェフのお店。南河内地方の地元の食材をふんだんに活かした本場イタリアンをぜひご賞味ください。 |
嶋田家住宅 箱段 金・土の午前11時~午後6時オープン |
町家の間取り 富田林の町家は街路に面して、その外観は主屋(母屋)、塀、蔵の組み合わせで構成されています。建物の正面は、柱を塗り籠めた厨子二階(つしにかい)と、庇の下に荒格子を構えています。妻側の多くは、入母屋か八棟造り。妻壁や蔵の側面には水切りのために設けられた小庇が趣を添えています。その上に、しっとりと黒光りする瓦屋根。屋根は土間や釜屋の上で落棟を重ね、なかにはいくつもの妻壁をもった豪壮華麗な町家も見受けられます。全体に農家的技法を取り入れることで、町家の機能に造形美が加わりました。 代表的な町家の様式は、下図の示したように六間取り、または裏手、下店を欠いた四間取りが基本です。店の間の表は出格子で、全面は犬矢来で覆われている場合もあります。下店部分はべかこと呼ばれる荒格子になっています。 (「じないまち探求誌」(富田林市教育委員会発行, 1999年)より、抜粋しました。管理人) |
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「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。」 (徒然草第55段、兼好法師) 寺内町の伝統的商家の建物も、高温多湿の夏をむねとして建築されています。 天井が高く、床は高床(高さ40cmくらいで、腰かけの高さにちょうど良い)、床下も空気が通るような構造です。南側に窓(開口部)を大きくとらないため、室内に陽が奥まで射し込まず、内部はひんやりとして薄暗い。盛夏に外出から戻ると、室内のひんやりとした空気は心地よい天然のクーラー状態です。(その分、冬は肌寒い) 秋に台風が接近してくると、強風の影響で外側に面した開口部にある格子窓が内側に撓むのを防ぐために、内側に大きな机などを置いて支えることも必要です。厨子二階が収納スペースであったことから、1階には押入れなどの収納スペースが少ないのも特徴です。畳の大きさも異なり(京間)、6畳間、8畳間でもかなり広く感じます。 |
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歴史的建造物一覧(寺院・町家) | |
歴史的建造物一覧(寺院・町家)(続き) |
重要文化財・(旧)杉山家住宅
杉山家は富田林寺内町の創設にかかわった旧家の一つであり、江戸時代は造り酒屋として栄えました。現存する家屋は寺内町で最も古く、江戸時代中期の大規模商家の遺構です。明治時代の明星派女流歌人・石上露子(本名 杉山タカ)の生家でもあります。昭和58年(1983年)国の重要文化財に指定され、富田林市が維持・管理しています。午前10時~午後5時、月曜日休館(入場有料)
国登録有形文化財・(旧)田中家住宅
江戸後期に当地に移ったと伝えられる田中家は、幕末、明治期には素封家(明治44年「大阪府河内和泉資産家一覧」)に数えられる名家でした。平成16年(2004年)に富田林市に寄贈され、改修を経て2012年5月より一般公開されています。午前10時~午後5時、月曜日休館(入場無料)
勝間家住宅
勝間家住宅は、江戸時代末期に仲村家により建てられました。明治7年富田林町の杉山長一郎氏が買受け南杉山と呼ばれていました。古くから寺内町の南の守りとして、高野街道の主要位置にあり、眼下に石川と金剛山を見渡せる景勝地で城塞化されていたそうです。明治43年に勝間家が買い受け、現在に至っています
勝間家住宅 土蔵「日和」
勝間家住宅の敷地西側にある土蔵内部では、陶器や和小物を販売するお店「日和」が開店。土蔵の内部を見学できます。
嶋田家住宅
明治10年建築。建物内部の間取りは、寺内町の町家の基本様式である四間取りになっています。内部は以前、漆工芸品の店舗として公開されていました。箱階段 (箱段)は、近世の町家や茶屋などに見られる階段であって、踏み板の下に引き出しなど箱状の物入れを設けている。 金・土の午前11時~午後6時オープン。富山町沿い。