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富田林寺内町の探訪

江戸時代の町並みが残る寺内町(じないまち)をご紹介します

大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。

じないまち訪問記31 2015年8月1日(土)PL花火芸術に合わせて出かけました

 
寺内町の北縁(旧富田林街道)の入口に立つ石標
(撮影:越後理絵様)
2015年8月1日(土)快晴。
PL花火芸術の開催日に合わせて、午後から富田林寺内町を巡る企画ツアーを開催しました。

この日の為に東京方面などからわざわざ足をお運び頂いた9名のご参加者とご一緒に昼食を挟んで、炎天下の中で汗を拭きながら約5時間の町並み散策を楽しみました。

正午に近鉄富田林駅南口改札前に集合。駅前の観光案内所(きらめきファクトリー)寺内町散策地図をもらい、町歩きをスタート。寺内町の旧家にオープンしたイタリアンレストラン「OASI」のダイニングで、地元食材をふんだんに利用したコース料理をゆっくりと3時間かけて賞味した後、重要文化財・旧杉山家住宅重要文化財・興正寺別院などを見学しました。

日が暮れて20時から羽曳野丘陵で開催された恒例の花火大会をまじかで観賞。大勢の人出の中、夜空に舞う色とりどりの趣向を凝らした花火を堪能しました。(主催者発表で1万3千発、人出は約7万3千人)

この日は大阪市内(天王寺)に宿泊し、翌日は今年、開創1200年を迎えた高野山(和歌山県)を参詣しました。(2015年8月8日、管理人)
 
イタリアンレストラン「OASI
 
antipasto
農産物の恵み~ 南河内野菜たち
大阪市内から近鉄長野線に揺られること三十分、富田林市は喧噪とは無縁の穏やかな時間が流れる街です。寺内町交流館を起点に、江戸時代の木造建築が織りなす碁盤目状の町は、小さいエリアなのですが、住民の町への慈しみと訪問者へのホスピタリティに溢れていました。歴史的家屋には今も人が住み、一歩中に入ると、土壁の生む影、障子を通した柔かな光に、陰影礼賛という言葉を思い出します。京都の町屋とはまた趣の異なる大らかさがあり、建築学生の訪問も多いとか。四季折々に自然と共生する日本人の生活様式を、ぜひ後世に伝えてほしいものです。極上の空間で、北イタリアで修業を積んだシェフの料理を堪能できるOASIの予約を忘れずに、大阪市内からの小トリップにお薦めです。(森優子様、東京都在住)
 
primo piatto
パスタ料理~地卵を使った手打ちパスタ 大阪ナス
 
イタリアンレストラン「OASI」庭園にて
料理も地産地消を意識されているとのことで、シェフが毎日農家で仕入れた野菜を中心に生かしたフルコースは素晴らしいものでした!!お店では、歴史あるお庭や茶室も見ることができ、「OASI」にいるだけで、寺内町の魅力を十分に堪能することができました!これからたくさんの人に紹介していきたいと思います!(小沢承夢様、埼玉県在住)

重要文化財・(旧)杉山家住宅

重要文化財・(旧)杉山家住宅 (撮影:越後理絵様)
念願の富田林寺内町訪問!風情ある街並みを、奥谷さんのガイドでじっくり探索できて、とても楽しかったです。中でも、寺内町を代表する旧杉山家は大変立派なお屋敷で、迷路のような作りや使用人の入り口など、当時の生活を感じることができ、わくわくさせられました。また、古いお家の中にも、らせん階段のような当時の新しいものが取り入れてある、石上露子の性格や人柄が感じられるお屋敷でした。(といっても、石上露子の存在はこの旅行で知ったのですが。笑)もう一度訪れれば違ったことに気付くのではないかと思う奥深い町なので、また訪れたいです!有難うございました。(安田茉里菜様、東京都在住)
  
重要文化財・(旧)杉山家住宅 みせの間
 
当て曲げの辻(日本の道百選・城之門筋
大阪市生まれで、幼稚園から大学を卒業するまで寝屋川市で育ちながら、これまで偶々ご縁が無かった富田林市。今回、初めて寺内町を巡り、PL花火を観賞し、この地に新たなご縁をいただいたことに感謝しました。寺内町には、江戸時代以降の多くの町家が時代劇のセットさながらに、昔の姿そのままで残されているのに感動しました。また、築150年の町屋の良さを活かしたレストラン「oasi」さんも、何度も通いたくなる魅力的なお店でした。「温故知新」、昔のことを研究し、新たな知識や見解を得るためにも古き良き日本の街や伝統を大切にしていきたいものです。帰郷の機会に、少し足を延ばして、また訪れてみたいと思います。 (中西正治様、東京都在住)
 
重要文化財・興正寺別院 (山門)
 (撮影:越後理絵様)
 
重要文化財・興正寺別院 (本堂)
 
杉山家住宅鐘馗さん
 
田守家住宅鬼瓦
近鉄富田林駅に程近い富田林寺内町。風情ある町並みを漫ろ歩くと、この町だけ特別に、ゆったりとした時間が流れているような、そんな感覚に包まれます。興正寺別院を始めとする寺社や、先人の知恵と工夫が随所に感じられる古民家の数々など、見どころは盛り沢山。地元ボランティアガイドのご案内で歩を進めれば、いにしえの人々がこの地で編んだ日々の暮らしぶりが偲ばれます。伝統的な町屋を現代風にアレンジしたお店の一つひとつが町全体に優しく溶け込み、地元の食材を味わえるお食事処や、のんびりくつろげるカフェ、美味しいパン屋さんなど食も充実。和洋雑貨や陶器などのお店巡りも楽しめます。 富田林寺内町。京阪神からの日帰り旅にもおススメの、魅力あふれる穴場スポットです。(S.K.様 兵庫県在住)
 
「軒しのぶ」 (ご提供:峯風庵 森由紀子様)
 
毎年8月1日に行われるPL教団の「教祖祭」花火芸術。初代教祖が生前「死んだらこの教えは世界に広まる。だから世界平和のためにめでたいこと、決して泣いたり嘆いたりせず、花火を打ち上げて祝ってくれ」と話され、創始されたそうです。夕暮れ時に車輌通行止めになった広い道路を人波とともに高台のほうへ。開始直前に木々の間から花火が見えるスペースを運よく確保でき、このために購入した折りたたみ椅子にすわって鑑賞。カラフルな花火が次々と打ち上げられ、きれいで見ごたえ満点でした。そして、フィナーレの超大型スターマインは圧巻!!体の芯に響く轟音と同時に夜空が一瞬で真っ赤に染まり、とても感動的でした。奥谷さんからお話を伺って、前から見たいと思っていた花火を間近で見ることができ、今夏の楽しい思い出となりました。ありがとうございました。(越後理絵様、東京都在住)
 
PL花火芸術(羽曳野丘陵、2015年8月1日)
 
高野山・根本大塔(2015年8月2日)

大門から壇上伽藍を巡り、精進料理を堪能したあとは、いよいよ奥の院に踏み入ります。昼食後に突然の雷雨に見舞われましたが、小降りになったところで、樹齢千年を超える杉の林が続く石畳を巡りました。苔むした石碑が立ち並び、武田信玄親子、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉と墓標が続きます。ふと、足元を見ると「住友家→」という標識が!高野山に住友の御墓があるとは奥谷ガイドも知りませんでしたが、みんなでお参りしました。覗き込んで自分の姿が水面に映らなければ、三年以内に、、、という「姿見の井戸」では、全員無事を確認。善人には持ち上げられて、悪人には持ち上げられない、という弥勒石は、中西さんのみが「善人」であることがわかりました。弘法大師の御廟は、神聖な中にも、なぜか温かみのある、お大師様の広い愛を感じる場所でした。

灼熱のじないまち、燃えるPLの花火、そして聖地巡礼と、充実の一泊二日の達成感を胸に、みなそれぞれの生活に戻っていくのでした。おしまい。(三浦由美子様、千葉県在住)
じないまち探訪記
じないまち随想 
 ご感想などお便りをお待ちしています。(管理人)


Information


(富田林市提供、禁無断転載)

富田林寺内町までの道順
寺内町へは近鉄長野線富田林駅又は富田林西口駅下車徒歩10分です。先ずはじないまち交流館へお立ち寄りください。

散策地図がもらえます
富田林駅前の観光案内所又はじないまち交流館散策地図がもらえます。

立ち寄ってみたいお店

休憩所(トイレ)
じないまち交流館寺内町センターじないまち展望広場にあります。

車でお越しの方へ
寺内町は道幅が狭く、中には公共駐車場がありません。車でお越しの場合には、2014年2月に新しくオープンした富田林市営東駐車場(有料)をご利用ください。一般用の普通乗用車及び団体用のマイクロバス(1台分、市役所に要事前予約)を駐車できます。重要文化財・旧杉山家住宅まで徒歩5分、じないまち交流館まで徒歩15分。

尚、団体用の大型観光バスでお越しの際は、富田林市役所にお問い合わせください。宜しくご協力お願いします。

重要伝統的建造物群保存地区
富田林市富田林町の一部にあたる寺内町は、1997年(平成9年)に国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。大阪府下では唯一の指定となっています寺内町にある約500棟の建物の内、江戸時代から昭和初期頃までに建てられた181棟の建造物が伝統的建造物に特定されています。保存地区内において通常道路から見える建物等の外観の現状を変更(増改築、改修、模様替え、色彩の変更、新築、除却など)する時には、予め市教育委員会・文化財保護課に申請して許可を得る必要があります。伝統的民家(町家)は白壁、板塀、格子戸など往時の姿のままに外観の保存・復元・修景作業を終えて、今も人々が生活の場として暮らしながら、素朴で静かな佇まいを今に伝えています。

寺内町の主だった商家には由緒・由来を記した案内板が設けられ、石畳の街路には路面灯を兼ねた道標や案内標識なども整備されています。電信柱の配置や各戸の電気メーターなどもできる限り目立たないような工夫が施されています。

また、寺内町では伝統的な町並み景観に配慮して、新しく建築される建物も周囲の景観に調和した外観となっています。


興正寺別院(富田林御坊)

真宗興正寺派、富田林・寺内町の成立と発展の中心となった寺院です。地元の人からは御坊さん(富田林御坊)として親しまれています。


応永年間(1394-1412年)に毛人谷(えびたに)御坊に草創。 永禄3年(1560年)に京都・興正寺第16世証秀上人が現在地に移建。

城之門筋に表門を開き、鐘楼・鼓楼を構え、本堂・客殿・庫裏などを配する。 表門は桃山調の高いもので、もと伏見城門のひとつが興正寺に寄与されたものをここに移建したと伝えられています。

ボランティア・ガイド




団体でお越しの場合には、地元のボランティア・ガイドによるご案内も可能です。(事前のお申込みが必要)

ガイドのお問い合わせや事前のお申込みは下記のじないまち交流館までお電話ください。


じないまち交流館
〒584-0033
大阪市富田林市富田林町9-29
TEL.0721-26-0110
FAX.0721-26-0110
(午前10時~午後5時、月曜休館、12月28日~1月4日休館)

 立ち寄ってみたいお店
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