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富田林寺内町の探訪

江戸時代の町並みが残る寺内町(じないまち)をご紹介します

大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。

じないまち訪問記29 2014年11月22日(土)モニターツアー開催

Tourist guide to Jinaimachi town, Tondabayashi, a historic district and heritage site of Japan,Travelogues by Author - Series Vol. 29 Jinaimachi Guided Sightseeing Monitor Tour
 
じないまち交流館(2階会議室)
 
重要文化財・興正寺別院・勅使門

2014年11月22日(土)

錦秋。勤労感謝の日を挟んだ三連休の初日は、朝から雲ひとつない爽やかな秋晴れの一日になりました。 昨年に続いて開催された、秋の観光キャンペーン「富田林 楽食楽まちじないまち」(開催期間 は2014年11月8日(土)から11月30日(日)まで。農と食と観光まちづくり協議会主催、富田林市教育委員会共催)の一環で、じないまちモニターツアーが企画・開催されました。事前にJTB西日本を通じてお申し込み頂いたご参加者は予定人数を上回る34名になりました。当日の現地ガイドを管理人がお引き受けしました。 11月14日(金)放送のNHK番組「ぐるっと関西おひるまえ」や11月8日(土)の毎日新聞朝刊記事で、富田林寺内町が紹介されたことから、ご参加者の中には、こうした放送や記事をご覧になられた方もおられました。
 
日本の道百選・城之門筋
 
重要文化財・興正寺別院・本堂
午前10時30分に近鉄長野線富田林駅南口改札前に集合後、モニターツアーが始まりました。先ずは、駅から徒歩7分のじないまち交流館に向かい、ご参加者には2階会議室で地元ガイドによる歴史や町並みのご説明をお聞き頂きました。 その後、寺内町町並み見学では、全体が二班に分かれて、メインストリートの城之門筋に沿って軒を連ねる江戸時代の町家を見ながら、富田林寺内町発展の中心になった重要文化財・興正寺別院を訪ね、本堂に上がり障壁画など内部をご覧頂きました。 

お楽しみの昼食は、正午過ぎから国の登録文化財に指定されている(旧)田中家住宅の座敷にて、寺内町の旧家・仲村家に伝わる日記に記された、江戸時代の商家膳の献立を参考に再現した「じないまち御膳」を賞味しました。このモニターツアーのために、地元の料理屋・朝日屋で特別に用意された「じないまち御膳」の献立の詳細は以下の通りです。

黒皮南京旨煮 茄子田舎煮 人参梅煮 おくら 丸小芋 紅葉麩 千切大根 蕪鶏そぼろ餡かけ きのこと柿のチリ酢和え 半熟玉子 鰆西京焼 栗甘露煮 香り胡麻豆腐 お漬物色々 海老と獅子唐の天婦羅 桃のゼリーと苺, 古代米御飯 お吸い物
 
じないまち御膳
 
じないまち御膳 - (旧)田中家住宅
昼食を終えて、寺内町に残る(旧)酒蔵を会場に開催されている利き酒会に向かいました。今回訪ねた酒蔵は(旧)万里春酒造(石田家住宅)で、昭和58年(1983年)頃まで実際に地酒を醸造されていました。地元銘酒だった万里春(バンリノハル)は残念ながら既に廃業されていますが、この日は利き酒師が選んだ関西各地の銘酒を集めて利き酒会が開かれました。この日、関西の8つの蔵元から15種類の銘酒が取り揃えられました。 

天野酒(西條合資会社、大阪府河内長野市)、片野桜(山野酒造、大阪府交野市)、秋鹿(秋鹿酒造、大阪府能勢町)、竹泉(田治米合名会社、但馬、兵庫県朝来市山東町)、倭小槌(井澤本家合名会社、兵庫県加古郡稲美町)、生もとどぶ、唾龍(久保本家酒造、奈良県宇陀郡大宇陀町)、京の春(向井酒造、京都府与謝郡伊根町)、七本槍(冨田酒造、滋賀県長浜市木之本町) 
 
(旧)万里春酒造 酒蔵
 
(旧)万里春酒造 酒蔵
   
  シンボルマークは富田林寺内町の景観のひとつである、「あてまげの辻」をモチーフにデザイン。手書きのようなタッチは「あたたかさ」をイメージし、高貴で真摯なイメージを与える濃い紫が、寺内町の品格を表現します。個性的で上品な書体で組まれたロゴタイプは、「田」に「あてまげの辻」のモチーフを採用し、さらに印象を高めています。このロゴマークには、さまざまな人や文化や言葉が、寺内町で交差してほしいとの思いを込めています。
(「ロゴマニュアル」から抜粋しました。)
   
当時の発酵用タンクが名残りを留める酒蔵では、地元・南河内産の野菜を使った彩りのある様々な料理も提供されました。また、富田林寺内町のお店で販売されている商品に付ける共通のロゴマークも新たにお目見えしました。 (シンボルマークのデザインは富田林市在住の赤崎浩樹氏が制作)楽食楽まちじないまちのモニターツアーは、利き酒会場の(旧)万里春酒造の酒蔵で現地解散になりました。今回のツアーにご参加賜わりました皆さん、富田林寺内町へ御来訪有難うございました。機会がございましたら、再度寺内町に足をお運びください。また、今回のモニターツアーや利き酒会の実施にご尽力されました関係者の皆さんもお疲れ様でした。御礼申し上げます。

20141122 「富田林寺内町の探訪」 管理人@横浜
寺内町点描
 
中国茶・鈴茶坊(本町商店街)
 
中国茶・鈴茶坊(本町商店街)
 
(乾)奥谷家住宅
 
(乾)奥谷家住宅
 
(乾)奥谷家住宅
 
(乾)奥谷家住宅

 佐藤家住宅紅梅蔵
 
珈琲・平蔵紅梅蔵
 
モニターツアーご参加者(珈琲・平蔵) 
 
佐藤家住宅紅梅蔵
 
寺内町の銘菓「小板橋」(柏屋葛城堂
 
寺内町の銘菓「寺内町せんべい」(柏屋葛城堂
じないまち探訪記
じないまち随想 
 ご感想などお便りをお待ちしています。(管理人)


Information


(富田林市提供、禁無断転載)

富田林寺内町までの道順
寺内町へは近鉄長野線富田林駅又は富田林西口駅下車徒歩10分です。先ずはじないまち交流館へお立ち寄りください。

散策地図がもらえます
富田林駅前の観光案内所又はじないまち交流館散策地図がもらえます。

立ち寄ってみたいお店

休憩所(トイレ)
じないまち交流館寺内町センターじないまち展望広場にあります。

車でお越しの方へ
寺内町は道幅が狭く、中には公共駐車場がありません。車でお越しの場合には、2014年2月に新しくオープンした富田林市営東駐車場(有料)をご利用ください。一般用の普通乗用車及び団体用のマイクロバス(1台分、市役所に要事前予約)を駐車できます。重要文化財・旧杉山家住宅まで徒歩5分、じないまち交流館まで徒歩15分。

尚、団体用の大型観光バスでお越しの場合は、富田林市役所にお問い合わせください。宜しくご協力をお願いします。


重要伝統的建造物群保存地区
富田林市富田林町の一部にあたる寺内町は、1997年(平成9年)に国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。大阪府下では唯一の指定となっています寺内町にある約500棟の建物の内、江戸時代から昭和初期頃までに建てられた181棟の建造物が伝統的建造物に特定されています。保存地区内において通常道路から見える建物等の外観の現状を変更(増改築、改修、模様替え、色彩の変更、新築、除却など)する時には、予め市教育委員会・文化財保護課に申請して許可を得る必要があります。伝統的民家(町家)は白壁、板塀、格子戸など往時の姿のままに外観の保存・復元・修景作業を終えて、今も人々が生活の場として暮らしながら、素朴で静かな佇まいを今に伝えています。

寺内町の主だった商家には由緒・由来を記した案内板が設けられ、石畳の街路には路面灯を兼ねた道標や案内標識なども整備されています。電信柱の配置や各戸の電気メーターなどもできる限り目立たないような工夫が施されています。

また、寺内町では伝統的な町並み景観に配慮して、新しく建築される建物も周囲の景観に調和した外観となっています。


興正寺別院(富田林御坊)

真宗興正寺派、富田林・寺内町の成立と発展の中心となった寺院です。地元の人からは御坊さん(富田林御坊)として親しまれています。


応永年間(1394-1412年)に毛人谷(えびたに)御坊に草創。 永禄3年(1560年)に京都・興正寺第16世証秀上人が現在地に移建。

城之門筋に表門を開き、鐘楼・鼓楼を構え、本堂・客殿・庫裏などを配する。 表門は桃山調の高いもので、もと伏見城門のひとつが興正寺に寄与されたものをここに移建したと伝えられています。

ボランティア・ガイド




団体でお越しの場合には、地元のボランティア・ガイドによるご案内も可能です。(事前のお申込みが必要)

ガイドのお問い合わせや事前のお申込みは下記のじないまち交流館までお電話ください。


じないまち交流館
〒584-0033
大阪市富田林市富田林町9-29
TEL.0721-26-0110
FAX.0721-26-0110
(午前10時~午後5時、月曜休館、12月28日~1月4日休館)

 立ち寄ってみたいお店
 寺内町の町割(都市計画)
 城之門筋(日本の道百選)
 寺内町の入り口
 東高野街道
 重要文化財・(旧)杉山家住宅
 寺内町の建築様式
 歴史的建造物一覧(寺院・町家)
 歴史的町並み保存の歩み
 歴史的町並み景観の整備・保全

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