大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。
【Tourist guide to Jinaimachi town, Tondabayashi, a histric district and heritage site of Japan, Residence of the Ishida family - former sake brewery of Banri-no-Haru】 | |
堺筋に面した石田家住宅 |
堺筋に面した石田家住宅 |
石田家住宅の連子窓(格子窓) |
今も残る「万里春酒造株式會社」表札 |
絵図に描かれた石田家清酒醸造所(上) |
南会所町に面した酒蔵 |
(旧)万里春酒造・酒蔵内部の特別公開 (普段は一般公開されていませんが、イベント企画開催に合わせて内部が一般公開されます。) |
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2014年10月11日(土)に富田林寺内町で開催された第8回後の雛まつりでは、特別企画として(旧)万里春酒造の酒蔵内部が一般公開されました。 | |
2016年3月12日(土)・13日(日)の二日間、富田林寺内町で開催された第10回じないまち雛めぐりでは、特別企画・「ごちそう蔵カフェ」、「雛めぐりキモノ市」として(旧)万里春酒造の酒蔵内部が一般公開されました。 | |
「ごちそう蔵カフェ」2016年3月12日(土) |
「雛めぐりキモノ市」2016年3月13日(日) |
2017年5月13日(土)・14日(日)の二日間、酒蔵内部で第1回富田林寺内町シネマプラスのイベントが開催されました。13日(土)午後のプログラムでは、インドのドキュメンタリー映画「聖者の食卓」が上映されました。広い酒蔵の中に用意された座席が全部埋まるほどの盛況でした。 | |
商標ラベル(1級酒、胴貼り) |
商標ラベル(2級酒、胴貼り) |
商標ラベル(特級酒、胴貼り、限定先販売用) |
商標ラベル (特級酒、胴貼り、500ml瓶、限定先販売用) |
商標ラベル(濁酒、胴貼り、限定先販売用) |
昔懐かしい「万里春」の琺瑯看板 |
堺筋に面した土蔵(2階窓と漆喰持ち送り) |
堺筋に面した石田家住宅 (分家では醤油醸造をされていました。) |
厨子二階と虫籠窓(石田家住宅分家) |
門前の守護神として軒下に置かれた鍾馗さん |
近鉄河内長野駅ホームにある年代物の木製ベンチ 以前は近鉄長野線・富田林駅1番線ホームにも「万里春」、「バンリノハル」の看板と茶色いペンキで厚塗りされた同型の木製ベンチが何台かありました。 |
近鉄長野線の終点・河内長野駅ホームに今も残る地元銘酒「天野酒」の看板とベンチ(2004年5月7日撮影) |
河内長野の地元銘酒・天野酒(あまのさけ) |
非公開
建築年代
明治初期
所在地
亀が坂筋・堺町(堺筋)
歴史(由来)
金剛山を水源にした豊富な伏流水(硬水)に恵まれた富田林寺内町では井戸水を利用した酒造業が江戸時代から発達し、明治初期には石田家をはじめ、杉山家(重要文化財・旧杉山家住宅)仲村家(大阪府有形文化財・仲村家住宅)、葛原家、橋本家など10軒の造り酒屋がありました。
絵図(右)にも描かれた石田家は、杉山家や仲村家から酒造株を分与されて明治時代に近隣の東板持から富田林寺内町に移り住んだ造り酒屋です。杉山家から江戸時代の酒蔵が移築され、昭和51~52年頃まで残っていたものの建物の傷みが激しくなり取り壊されています。
地元酒造業は、昭和初期の経済恐慌の前後に多くの蔵元が廃業していった中で、石田家は戦中・戦後も地元で唯一の造り酒屋でした。戦中期には軍需用貯蔵タンク工場として使用されたこともありました。
当時の酒造では、「山田錦」など北陸産米や近江の「五百万石」をはじめとした全国の酒造米を原料として使用し、但馬地方出身の杜氏や蔵人が毎年11月から翌年4月始めまで冬場の期間に仕込みに携わったそうです。戦後の最盛期には年間生産量2千石(一升瓶換算で20万本相当)を数え、桶売りでは京・伏見の「月桂冠」などにタンクローリーで卸していたそうです
甘口の地元銘酒として「万里春」(バンリノハル)を製造し、南河内一円を中心に大阪市内でも販売を続けてこられた蔵元でしたが、昭和58年(1983年)に残念ながら廃業されました。
建物の特徴
明治時代に築造された大きな酒蔵は、今も歴史的町並み風景に自然と溶け込み、当時の酒造業の繁栄が偲ばれます。
魔除けの瓦人形
(鍾馗、しょうきさん)
京都でもよく見かけますが、町家の庇屋根に載っている瓦人形の鐘馗(しょうき)さんは、通りを挟んでちょうど向かい側の家の鬼瓦に対面する位置に置かれています。富田林・寺内町にある城之門筋を挟んで、それぞれ向かい合う杉田家住宅と田守家住宅。渋谷家住宅と小田家住宅。いずれも魔除けの鐘馗(しょうき)さんが、それぞれ相手側の鬼瓦に向かって置かれています。
重要伝統的建造物群保存地区
富田林市富田林町の一部にあたる寺内町は、1997年(平成9年)に国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。大阪府下では唯一の指定となっています寺内町にある約500棟の建物の内、江戸時代から昭和初期頃までに建てられた181棟の建造物が伝統的建造物に特定されています。保存地区内において通常道路から見える建物等の外観の現状を変更(増改築、改修、模様替え、色彩の変更、新築、除却など)する時には、予め市教育委員会・文化財保護課に申請して許可を得る必要があります。伝統的民家(町家)は白壁、板塀、格子戸など往時の姿のままに外観の保存・復元・修景作業を終えて、今も人々が生活の場として暮らしながら、素朴で静かな佇まいを今に伝えています。
寺内町の主だった商家には由緒・由来を記した案内板が設けられ、石畳の街路には路面灯を兼ねた道標や案内標識なども整備されています。電信柱の配置や各戸の電気メーターなどもできる限り目立たないような工夫が施されています。
また、寺内町では伝統的な町並み景観に配慮して、新しく建築される建物も周囲の景観に調和した外観となっています。
ボランティア・ガイド
団体でお越しの場合には、地元のボランティア・ガイドによるご案内も可能です。(事前のお申込みが必要)
ガイドのお問い合わせや事前のお申込みは下記のじないまち交流館までお電話ください。
じないまち交流館
〒584-0033
大阪市富田林市富田林町9-29
TEL.0721-26-0110
FAX.0721-26-0110
(午前10時~午後5時、月曜休館)