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   雨に濡れても

梅雨時だったからいやというほど雨には降られた。
それでも雨は悪いことばかりではない。雨が降ってくれると暑くないというのが一番の効能だ。
「雨で大変ですね」とよく声をかけられたが、少々の雨なら気にならなくなかった。これは決して強がりではない。
雨も顔にかからなければ気にならないということを学んだ。その点菅笠は実に機能的だ。
風通しがよく頭が蒸れない。菅笠にはビニールのカバーがついている。これは優れものだった。雨が降ったらビニールカバーを付けて頭にかぶり、あとはザックカバーをしておけば少々の雨ならOK。体は少し濡れるがもともと汗で濡れた体だから雨で濡れても屁でもない。
自然と一体になった感じすらして気持ちがいい。

雨もこの程度で対応できるなら良いが、どしゃぶりはやっぱり困る。
三坂峠や仙遊寺を歩いた時はバケツをひっくり返したような雨の勢いだった。靴の中で足が泳いでいた。ここまで降られるとどうにもならない。
おまけに交通量の多い道を歩いていると車にバンバンと水しぶきをかけられる。最初は水しぶきを浴びないように車が来るたびに立ち止まったり避けたりしていたが、ある程度濡れてしまえばもうどうでも良くなってくる。開き直って水しぶきをかけられっぱなしで歩き続けた。当然下着までぐっしょり。
宿に着いて玄関から中に上がるのさえ気が引けることもあった。

それでもこの季節だから風も引かずにすんだが、寒い時ならたまらないだろう。


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