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  接待する人

接待は突然やってくる。それも前からではなく横からだったり後ろからだったりすることが多い。

何度か接待を頂くと、向こうから人がやって来ると接待してくれるかなと淡い期待を持ったりすることがある。しかし、そんなさもしい気持ちを抱いた時に接待を頂いたことはただの一度もない。
歩いていて後ろから突然声をかけられることが圧倒的に多い。信号待ちのときに頂いたことも数回ある。信号待ちのときは青信号に変わったりすると、そちらが気になって早く渡りたいのだがという気持ちと、このまま渡るわけには行かないしと言う気持ちがせめぎ合う。信号を一回待ったこともあった。そんなことは大したことではないけれども。

店に入って頂いた接待も全く予期しない時であった。普通に食事したり、買い物をしたときに突然声をかけて頂いたこともあった。こちらにいささかでもそうした期待があると、何かしら顔に出るのだろうか。表情に出たりすることが接待しようという気持ちにブレーキをかけているのかもしれない。

こんなこともあった。「お遍路さーん」という声で振り向くと後ろから自転車に乗ったおばさんがやってきて、お金の接待を受けた。でその時に「この先に無人の接待所が10分ほど先にあるよ」と教えてくれた。そしてすぐに「でもね、あんたの足では15分かかるかも知れないね」とのたまう。むむむ・・と思ったが思わず笑いそうになった。よほどプランプランして歩いていたのだろうな。しかたないか。

接待してくださる方は女性が圧倒的に多い。なぜだろう。年配の方が多いけれど若い人にも時々頂いた。
男性は接待しようという気が少ないということもあろうが、接待という行動に出る勇気がないんじゃないかと思う。自分の感覚からすると、回りを気にしすぎて自分の行動を縛っているというのが多くの男性の行動パターであるような気がする。その点女性のほうが大らかでこうと思ったらすっと行動する。やっぱりおばさんパワーには脱帽です。

いじいじしている男が多いから、大らかな気持ちの女性より寿命が短いのだろう、なんてつまらないことを考えながら歩いておりました。

分け入っても分け入っても   重い荷物を背負って   雨に濡れても   いい顔とは
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