本文へスキップ

富田林寺内町の探訪

江戸時代の町並みが残る寺内町(じないまち)をご紹介します

大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。

じないまち訪問記27 2014年10月11日(土)第8回後の雛まつり

Tourist guide to Jinaimachi town, Tondabayashi, a historic district and heritage site of Japan,Travelogues by Author - Series Vol. 27 Autumn Dolls Festival
 
興正寺別院・山門
 
本町通り(中林寝装店
20141011日(土曜日)

体育の日を挟んだ三連休の初日。早朝からの日帰り旅行で、横浜から富田林寺内町を訪ねました。地元ボランティアガイドとして、毎年お越し頂いている武庫川女子大学建築学科の学生の皆さん約40名を寺内町町並み見学にご案内しました。

最初にじないまち交流館2階会議室で、寺内町の歴史や歴史的建造物の特徴、更には町並み保存の状況についてご説明をお聴き頂いた後、今秋新たに国の重要文化財に指定された興正寺別院を経て、同じく国の重要文化財・(旧)杉山家住宅まで、三班に分かれて町並みをゆっくりと1時間かけて、ご案内申し上げました。
 
富田林駅南口改札口
 
富山町
 
奥谷家住宅(岩瀬屋)
 
重要文化財・(旧)杉山家住宅
 
重要文化財・興正寺別院
 
寺内町センター
この日は、寺内町の秋の風物詩となった「8回・後(のち)の雛まつり」(じないまち四季物語実行委員会主催、寺内町文化トラスト共催)が開催されており、近鉄富田林駅南口改札口前にはイベント開催の横断幕が張り出され、寺内町の通りには赤いイベントのぼりも掲げられて、イベント気分を盛り上げました。城之門筋に面した興正寺別院山門や本町通りの中林寝装品店前などには、黄色の菊花などに彩られた、雅やかな雛人形が飾られていました。
 
(旧)万里春(バンリノハル)酒造・酒蔵
 
酒蔵の内部が特別公開されました
 
醸造用タンクと梯子
 
 
「万里春」と墨字で書かれた酒樽
 
酒蔵内部で開催された展示販売会「暮らしの蔵市」
 
酒蔵内部で開催された「昭和の家事」記録映画の上映会
また、この日だけの特別企画として(旧)万里春(バンリノハル)酒造の酒蔵内部が一般公開されて、映画上映会や地元野菜の直売会などが行われました。昭和の終わり頃まで実際に地酒銘酒「万里春」の醸造を行っていた酒蔵内部は、バレーボールコート一面がすっぽりと収まるほどの広い空間が広がっています。当時、実際に酒造りに使われていた発酵用の大きなタンクが展示されており、醸造タンクのてっぺんに上がる為の梯子も昔のままにタンクに立て掛けられていました。寺内町のお店からは、それぞれ陶器や木製家具などの手工芸品を中心に多くの商品が並べられて、即売されていました。 
 
田守家住宅堺町
 
田守家住宅堺町
 
田守家住宅
 
しもみせに飾られた雛人形(田守家住宅
 
くろさぶギャラリー
 
くろさぶギャラリー
また、江戸時代には木綿問屋・黒山屋(くろさぶ)の大店として栄えた田守家住宅では、玄関先のしもみせが一般公開されて、立ち雛が飾られていました。また、くろさぶギャラリーとして、江戸時代からの商売で使用された様々な道具類や帳面などが処狭しと特別展示されていました。
 
甘糀(八町茶屋
 
手打ちのざる蕎麦(八町茶屋
 
珈琲・平蔵紅梅蔵
 
珈琲・平蔵紅梅蔵
台風19号が沖縄本島に接近していましたが、この日、富田林寺内町は幸いにもお天気に恵まれて、町並み見学の方々を引きも切らずお見かけしました。寺内町に何軒かある食事処は何処も来訪者で満席の繁盛ぶりで、そば処・八町茶屋で昼食として手打ちのざる蕎麦と甘糀(あまこうじ、米糀100%の甘酒で、アルコール0%です。)を頂きました。また、夕方には香ばしい珈琲の香りに誘われて馴染みのカフェ・平蔵(紅梅蔵)で、豆から挽きたての珈琲を楽しみました。
   
また、2014年1030日(金)午前11時半から、NHK大阪放送局制作の関西ローカル番組「 ぐるっと関西おひるまえ 」の中で富田林寺内町が紹介される予定です。既に事前収録を終えており、今から放映が楽しみです。ぜひご覧になって見て下さい。

201411月末まで、寺内町では引き続き秋の様々な催しが企画されています。秋の一日を寺内町町並み散策でお楽しみ下さい。お待ち申し上げています。 

2014年10月12日 管理人@横浜
じないまち探訪記
じないまち随想 
 ご感想などお便りをお待ちしています。(管理人)


Information


(富田林市提供、禁無断転載)

富田林寺内町までの道順
寺内町へは近鉄長野線富田林駅又は富田林西口駅下車徒歩10分です。先ずはじないまち交流館へお立ち寄りください。

散策地図がもらえます
富田林駅前の観光案内所又はじないまち交流館散策地図がもらえます。

立ち寄ってみたいお店

休憩所(トイレ)
じないまち交流館寺内町センターじないまち展望広場にあります。

車でお越しの方へ
寺内町は道幅が狭く、中には公共駐車場がありません。車でお越しの場合には、2014年2月に新しくオープンした富田林市営東駐車場(有料)をご利用ください。一般用の普通乗用車及び団体用のマイクロバス(1台分、市役所に要事前予約)を駐車できます。重要文化財・旧杉山家住宅まで徒歩5分、じないまち交流館まで徒歩15分。

尚、団体用の大型観光バスでお越しの場合は、富田林市役所にお問い合わせください。宜しくご協力をお願いします。


重要伝統的建造物群保存地区
富田林市富田林町の一部にあたる寺内町は、1997年(平成9年)に国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。大阪府下では唯一の指定となっています寺内町にある約500棟の建物の内、江戸時代から昭和初期頃までに建てられた181棟の建造物が伝統的建造物に特定されています。保存地区内において通常道路から見える建物等の外観の現状を変更(増改築、改修、模様替え、色彩の変更、新築、除却など)する時には、予め市教育委員会・文化財保護課に申請して許可を得る必要があります。伝統的民家(町家)は白壁、板塀、格子戸など往時の姿のままに外観の保存・復元・修景作業を終えて、今も人々が生活の場として暮らしながら、素朴で静かな佇まいを今に伝えています。

寺内町の主だった商家には由緒・由来を記した案内板が設けられ、石畳の街路には路面灯を兼ねた道標や案内標識なども整備されています。電信柱の配置や各戸の電気メーターなどもできる限り目立たないような工夫が施されています。

また、寺内町では伝統的な町並み景観に配慮して、新しく建築される建物も周囲の景観に調和した外観となっています。


興正寺別院(富田林御坊)

真宗興正寺派、富田林・寺内町の成立と発展の中心となった寺院です。地元の人からは御坊さん(富田林御坊)として親しまれています。


応永年間(1394-1412年)に毛人谷(えびたに)御坊に草創。 永禄3年(1560年)に京都・興正寺第16世証秀上人が現在地に移建。

城之門筋に表門を開き、鐘楼・鼓楼を構え、本堂・客殿・庫裏などを配する。 表門は桃山調の高いもので、もと伏見城門のひとつが興正寺に寄与されたものをここに移建したと伝えられています。

ボランティア・ガイド




団体でお越しの場合には、地元のボランティア・ガイドによるご案内も可能です。(事前のお申込みが必要)

ガイドのお問い合わせや事前のお申込みは下記のじないまち交流館までお電話ください。


じないまち交流館
〒584-0033
大阪市富田林市富田林町9-29
TEL.0721-26-0110
FAX.0721-26-0110
(午前10時~午後5時、月曜休館、12月28日~1月4日休館)

 立ち寄ってみたいお店
 寺内町の町割(都市計画)
 城之門筋(日本の道百選)
 寺内町の入り口
 東高野街道
 重要文化財・(旧)杉山家住宅
 寺内町の建築様式
 歴史的建造物一覧(寺院・町家)
 歴史的町並み保存の歩み
 歴史的町並み景観の整備・保全

ナビゲーション