The−vestiges−of−summer

Prologue

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし・・・(鴨長明「方丈記」より)

永久不変のものはあるのだろうか。
春が夏になり、夏は秋になる。花は咲き、実を結び、一握りの命に未来を託し、幕を閉じる。それは一つの環に見えるけれど。決してその日その日は同じではない。次第に何かが変わっていく。
何も知らなかった少年は大人になり、世のしがらみを知る。緑しか知らなかった若き樹は、花をつけることを知る。花びらすらも動かすことの出来なかった漣は、次第に集まって、全てを飲み込むような大きなうねりを作る。

人の想いを樹に例えたらどうなるだろうか?最初は弱弱しい芽が、踏んだり蹴られたりしながら、上へ伸びていく。あらゆるものから無視された存在が、時間をかけて、いつの間にかそこにある。
大きくなりすぎた樹はどうなるのだろうか?花を開くのだろうか、それとも・・・自らの重みにつぶされるのだろうか。





僕たちは何が変わったのだろう?それとも、何も変わっていないのだろうか?
怒ったり、泣いたり、笑ったり・・・いつもと変わらない、当たり前のような生活を送っていても、何かが違う、そして、変わっていく。



僕たちは何処へ向かって進んでいくのだろう・・・?



First

Second

Third

Fourth〜痛スギル、ソノ想イ〜

Fifth〜ワスレナグサヲ貴方ニ〜

Sixth〜空ッポデ、溢レテテ〜

Seventh〜去ルモノ・残サレルモノ〜

Eighth

Ninth

Tenth

Eleventh

Twelfth

Thirteenth

Fourteenth

Fifteenth

Sixteenth

Seventeenth

Eighteenth

Nineteenth

Twentieth


Final



Epilogue

変わらないものはないのかもしれない。
どんな些細なものであっても、それは変わっていく。
その不安はないわけではないけれど、よい方向に変わることを願いたい。
変化することしか許されないのなら、自分達で変えていこう。
すでに漣は大きなうねりになっているのだから・・・。


僕の隣に君がいる、それだけで何でも出来るような気がする。
それを教えてくれた君に、僕は心から感謝しよう。




幸せのカタチを求めて、僕らは歩いていく・・・。



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