放浪旅
VOL.1
サロベツ原野
VOL.2
室戸岬登山
VOL.3
日本海ヲ北上ス
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.4
津軽海峡
梅雨景色
VOL.5
まわり道
最果て行
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.6
厳冬の
道東一周
(第1編)
(第2編)
VOL.7
S字曲線で
離島の岬へ
(第1編)
(第2編)
前のページへ
鉄道のない天草島では、バスが唯一の公共交通機関。正月ダイヤということで本数は少なく、1本逃すと命取りになる。フェリーの着いた松島からは、天草島の中心都市・本渡までのバスに乗る。あえて、島の南岸も通る大回りの経路のバスに乗った。

そのような経路をたどるバスだけに、終点まで乗りとおした客は筆者だけだった。起伏に富んだ面白い行程だった。島の中とは思えないような山中をたどったかと思えば、海岸線をひた走ることもあり、民家の軒先を掠めるような区間もあった。1時間半があっという間だった。

本渡に着くと、離島とはいえ一部の島と橋でつながっていることもあってか、人の多さ・車の多さが意外だった。ここで、最終目的地の岬の麓まで行くバスに乗り換えるが、乗り換えに2時間近くあるため海まで散策することにした。待合室は込み合っていて、みな箱根駅伝中継に見入っていた。
夏なら海水客でごった返すであろう海も、この季節は静かで美しかった。本渡バスセンターまで折り返す時間を計算に入れながら、さらに海沿いを北に向かって進んだ。
八代からのフェリーでは遠かった雲仙岳も、相変わらず雲に霞んではいたが、海をはさんで間近に望めた。下の画像は、島原半島と雲仙岳である。
本渡では“ご当地コンビニ”EVERY ONE で大型のおにぎりを買い込み、富岡行きのバスに乗る。富岡はこのたびのゴールとなる岬・・・四季咲岬への起点となる地である。再び、民家の軒先を掠めるような、対向車が現れるたびに道を譲り合うような、そんな田舎ならではの光景の中の旅路となった。
1時間のバス旅の末、富岡に到着。いよいよゴール間近だ!
富岡は長崎行きのフェリーも発着するターミナルだが、ここから北西に約3キロ進んだ地点に四季咲岬がある。この蛇行旅のゴールにふさわしい地点にあったわけだ。
レンタサイクルの文字に一瞬心が揺らぐが、陽の傾き始めた中を歩き始めた。

四季咲岬への道は車も通行できるよう舗装されており、標識も充実していた。かなり観光地化された岬のようだ。歩くにはややアップダウンの激しい道のりだったが、例によって(?)民家の犬に吠えられ、気持ちも高まる。

黙々と歩き続け、ついに到着。その名のとおり、花咲く畑のある岬だったが、一目散に灯台へ。緩やかにたどった山道の先に、こじんまりと、それでいて誇らしげな灯台の姿があった。眼下には、白波立つ東シナ海。ついに到着。なぜか、ため息が出た。
S字曲線の旅はこの四季咲岬が終点なのだが、家路へ帰る旅は、ここが終点ではない。富岡へ引き返し、長崎へフェリーで渡って京都行きのブルートレイン「あかつき」と新幹線を使う帰路である。富岡〜長崎のフェリーが思った以上に揺れた以外は順調な旅であった。

四季咲岬では灯台からの眺望を堪能した後、海岸に降り立った。
夕暮れの時間帯にさしかかり、雲間から夕陽に照らされて、西の果てまでやって来た旅路を振り返った。
海岸には所々に中国や韓国のものと思われる容器類が漂着(?)しており、西国を実感した。

改まって言うのもなんだが、この4日間で様々な天候と様々な地形を見て歩いて感じることができ、日本という国土の奥深さを知った次第である。外国ももちろん素晴らしい所はたくさんあるのだろうが、まだまだ日本にも未知の世界がある。
さぁ、次はどこへ行こうか・・・
VOL.8
目指せ!
本州最西端
VOL.9
日本半周
一筆書きの旅
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.10
続・日本半周
一筆書きの旅
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.11
リベンジ!
尻羽岬
VOL.12
前人未踏?!
本州一周の旅
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.13
東京発、
最西端経由
最東端行き
(第1編)
(第2編)
(第3編)