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富田林寺内町の探訪

江戸時代の町並みが残る寺内町(じないまち)をご紹介します

大阪市内から近鉄電車で富田林駅まで30分。駅から徒歩10分。
ひっそりとした佇まいを残すお寺や町家を巡りながら、お手軽な歴史散歩に出かけてみませんか? 皆様のお越しをお待ちしています。

じないまち訪問記61 歴史まち歩きバイリンガルガイドツアー(2018年11月3日)

Tourist guide to Jinaimachi town, Tondabayashi, a historic district and heritage site of Japan,Travelogues by Author - Series Vol. 61 Bilingual Guide Tour on November 3, 2018
2018113日(土曜日・文化の日)

平成時代最後の文化の日は朝からガイドツアー開催にふさわしい爽やかな秋晴れに恵まれました。昨秋に続いて、富田林市観光協会主催の訪日外国人向けツアーを企画・開催しました。

ガイドコース:
近鉄長野線富田林駅前(集合場所:南口改札)→(金剛バス・路線バス)→甘南備バス停→(徒歩)→楠妣庵観音寺(昼食、ツアーガイド・プレゼンテーション)→(徒歩)→東甘南備バス停→(金剛バス・路線バス)→近鉄富田林駅前→(徒歩)→じないまち交流館国の重要伝統的建造物群保存地区(富田林寺内町)(徒歩での自由見学・現地解散)

ダウンロード 歴史まち歩きツアー(楠妣庵観音寺・富田林寺内町)ご案内チラシ 英語版 (PDF)
近鉄富田林駅南口改札前(バスロータリー)
午前950分に近鉄富田林駅南口改札前に事前ご予約を頂いたご参加者7名とスタッフ7名が集合しました。ご参加者はインドネシアから交換留学生として桃山学院大学(大阪府和泉市)に在学中の学生の皆さん5名と、大阪府内在住の日本人2名でした。留学生の皆さんは、大学の国際センターでツアー案内チラシをご覧になってご参加頂きました。  
   
楠氏遺跡里程標(富田林駅前)
   
金剛バス(東條線、富田林駅前~甘南備バス停)

富田林駅前から金剛バスの路線バスに乗車して、最初の目的地である楠妣庵観音寺(富田林市甘南備)を目指しました。普段は空席が目立つ過疎路線ですが、この日ばかりは座席が全て埋まりました。路線の両側は南河内ののどかな田園地帯が広がり、稲穂が実り、コスモスの花が咲き誇っています。  
 
富田林駅前から金剛バス・吉年行きバスに乗車しました
 
金剛バス(往路)車内
   
甘南備バスで下車 
 
楠妣庵観音寺
甘南備バス停を降りて、坂道を少し登ると鬱蒼とした森の中に楠妣庵観音寺の山門があります。楠木正成の妻が正成の死後に庵を結んで晩年を暮らし、墓所となっています。大正時代に観音堂の建物や本堂が再建されました。楠木正成は一族は13世紀前後に南河内地方を治めており、山城などの遺跡が今でも富田林市南東部や千早赤阪村に残っています。南河内地方の英雄で、富田林周辺には楠公通りなど今でも楠木正成に因んだ名前が残っています。
 
楠公夫人と楠木正行の母子像
 
山門前の石段
 
楠木正成像(左手、山門前)
 
楠木正成像(左手、山門前)
 
ご参加者・スタッフ全員で記念撮影しました
 
観音堂
 
観音堂
 
   
 
草庵
 
楠公夫人墓所(左手)、昭和天皇お手植えの楠(クスノキ、中央)と観音堂(右手)
   
本堂
 
本堂
楠木正成
楠木正成(大楠公)一族は後醍醐天皇に忠誠を尽くしたことから、戦前は軍国主義教育の影響で、小中学校の教科書には大楠公のエピソードが幾つも取り上げられて、小学校唱歌としても歌われました。皇居外苑(東京都千代田区)には明治時代に作られた、二重橋の方向を向いて馬に跨る楠木正成公の銅像が据えられています。戦後の日本は民主主義教育への大転換で、楠木正成のエピソードが広く語られることが無くなりました。こうした歴史のうねりの中で、楠木正成一族の菩提を弔う楠妣庵観音寺は、ひっそりとした佇まいを見せています。苔むした石段やお堂の回りの木々は、これから紅葉の季節を迎えます。
 
皇居外苑 楠木正成銅像(東京都千代田区)
 
二重橋(皇居、東京都千代田区)
プレゼンテーション・昼食(楠妣会館) 
楠妣会館内で、ガイドプレゼンテーションを実施後、昼食の仕出し弁当を賞味しました。 また、楠妣庵観音寺の御朱印を皆さんに参詣の記念にお渡ししました。

昼食の献立
焼き物:鮭 、煮物:筍、 玉子焼き、 青物(お浸し):オクラの胡麻和え、 お造り:マグロ、カンパチ、天ぷら:大葉、海老、さつまいも、れんこん、ししとう、ご飯、お漬物:刻み新香、梅干し、お吸い物:ねぎ、ワカメ、とろろ

ダウンロード 歴史まち歩きツアー プレゼンテ―ション・スライド 英語版 (PDF)
   
 
 
   
富田林寺内町重要伝統的建造物群保存地区) 
昼食後、東甘南備バス停から路線バスで富田林駅前まで戻り、富田林寺内町を散策しました。
   
   
紅梅蔵 珈琲ショップ平蔵
   
紅梅蔵 珈琲ショップ平蔵
 
葛原家住宅
 
(南)葛原家住宅
浄谷寺・薬師堂(恋文薬師・おみくじ)
富田林寺内町の薬師堂には恋文薬師と伝わる薬師観音像が安置されています。若い男女の恋文を漆喰で塗り固めたと伝わるロマンチックな仏様です。お堂には恋文薬師に因む御守りや、おみくじが販売されています。ご参加者には、お一人おひとりおみくじ(英訳付き)を引いて頂きました。ご参加者はしばらく薬師堂の前に佇んで、引いたおみくじ(英訳付き)の運勢を真剣に読み、互いに見比べながら、大いに盛り上がりました。
 
薬師堂(恋文薬師)
 
薬師堂(恋文薬師)
 
   
おみくじの運勢を真剣に読み込むご参加者
   
 
お堂の前でご参加者全員で記念撮影しました
 
薬師堂のおみくじ(英訳付き)
興正寺別院(国の重要文化財)・じないまち展望広場
ガイドツアーの最後にじないまち展望広場で金剛山の遠景をご覧頂き、アンケートをお願いして現地解散しました。

富田林駅前のケーキ屋さんYAMAO一押しのクレーム・ガナッシュをご参加の記念品としてご参加者にお渡ししました。
 
興正寺別院・山門
 
じないまち展望広場(葛城山、金剛山を望む)

薬師堂(恋文薬師)に因む「恋文伝説」(クレーム・ガナッシュ)

菓子工房・YAMAO(近鉄富田林駅前)
 
人気の一押し”クレーム・ガナッシュ”
たくさんの方々の御支援、御協力のおかげで、今年も無事に特別企画のガイドツアーを終了しました。御参加頂きました皆さんには富田林(楠妣庵観音寺、寺内町)の素朴な魅力や、秋の風情と味覚を存分にお楽しみ頂けたものと思います。また、機会がございましたら、富田林寺内町をお訪ねください。皆さん、御参加、御協力ありがとうございました。
(写真撮影・提供:富田林市観光協会 岩城様、じないまちボランティアガイドの会 村上様、富田林在住30年のドイツ人女性-クリスタ・マリア様)

201811月4  
じないまちボランティアガイド 奥谷直也
「富田林寺内町の探訪」管理人@横浜
じないまち散策MAP
 
 お店のインフォメーション(Food, Beverage,Guest House, Accessary & Handycrafts, Massage) 
 
  
Accessary & Handycrafts, Massage Food, Beverage Guest House
1 芦田書店 2 町家カフェ 栞 3 マメトコナ 
4 柏屋葛城堂  5 絵の工房 寺内町がれりあ 6 Un Village 
7  香夢庵 8  喫茶ナロード 9 じないまちclassico 
10 パン工房 泰  11 八町茶屋  12 長屋カフェRosa
13 ヤングハート  14 紅梅蔵平蔵今昔の玉手箱 15 Buple
16 蔵ギャラリー くすのき  17 たびもぐらカフェ 18  ポクー・レコード
19 緑の小道  20 Laidback Cafe  21 木くま館箱田商店COCOギャラリー
22 中林寝装店 23 ご婦人の宿 泊や 24 Yim Yeem 
25 峯風庵 26 23番地。 27 mane-ten-cafe
28 kinogu 29 VitaRomantica 30 陶工房 飛鳥
31 あーと馬の目  32 oasi 33
1 きらめきファクトリー 2 じないまち交流館 3 寺内町センター
4 じないまち展望広場 5 重要文化財(旧)杉山家住宅 6 登録文化財(旧)田中家住宅
1 重要文化財 興正寺別院 2 妙慶寺 3 浄谷寺
4 薬師堂 5 富栄戎神社 6 北口地蔵
7 本町地蔵 8 西口地蔵
じないまち探訪記
じないまち随想 
 ご感想などお便りをお待ちしています。(管理人)

Information


(富田林市提供、禁無断転載)

富田林寺内町までの道順
寺内町へは近鉄長野線富田林駅又は富田林西口駅下車徒歩10分です。先ずはじないまち交流館へお立ち寄りください。

散策地図がもらえます
富田林駅前の観光案内所又はじないまち交流館散策地図がもらえます。

立ち寄ってみたいお店

休憩所(トイレ)
じないまち交流館寺内町センターじないまち展望広場にあります。

車でお越しの方へ
寺内町は道幅が狭く、中には公共駐車場がありません。車でお越しの場合には、2014年2月に新しくオープンした富田林市営東駐車場(有料)をご利用ください。一般用の普通乗用車及び団体用のマイクロバス(1台分、市役所に要事前予約)を駐車できます。重要文化財・旧杉山家住宅まで徒歩5分、じないまち交流館まで徒歩15分。

尚、団体用の大型観光バスでお越しの際は、富田林市役所にお問い合わせください。宜しくご協力お願いします。

重要伝統的建造物群保存地区
富田林市富田林町の一部にあたる寺内町は、1997年(平成9年)に国から重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。大阪府下では唯一の指定となっています寺内町にある約500棟の建物の内、江戸時代から昭和初期頃までに建てられた181棟の建造物が伝統的建造物に特定されています。保存地区内において通常道路から見える建物等の外観の現状を変更(増改築、改修、模様替え、色彩の変更、新築、除却など)する時には、予め市教育委員会・文化財保護課に申請して許可を得る必要があります。伝統的民家(町家)は白壁、板塀、格子戸など往時の姿のままに外観の保存・復元・修景作業を終えて、今も人々が生活の場として暮らしながら、素朴で静かな佇まいを今に伝えています。

寺内町の主だった商家には由緒・由来を記した案内板が設けられ、石畳の街路には路面灯を兼ねた道標や案内標識なども整備されています。電信柱の配置や各戸の電気メーターなどもできる限り目立たないような工夫が施されています。

また、寺内町では伝統的な町並み景観に配慮して、新しく建築される建物も周囲の景観に調和した外観となっています。


興正寺別院(富田林御坊)

真宗興正寺派、富田林・寺内町の成立と発展の中心となった寺院です。地元の人からは御坊さん(富田林御坊)として親しまれています。


応永年間(1394-1412年)に毛人谷(えびたに)御坊に草創。 永禄3年(1560年)に京都・興正寺第16世証秀上人が現在地に移建。

城之門筋に表門を開き、鐘楼・鼓楼を構え、本堂・客殿・庫裏などを配する。 表門は桃山調の高いもので、もと伏見城門のひとつが興正寺に寄与されたものをここに移建したと伝えられています。

ボランティア・ガイド



団体でお越しの場合には、地元のボランティア・ガイドによるご案内も可能です。(事前のお申込みが必要)

ガイドのお問い合わせや事前のお申込みは下記のじないまち交流館までお電話ください。


じないまち交流館
〒584-0033
大阪市富田林市富田林町9-29
TEL.0721-26-0110
FAX.0721-26-0110
(午前10時~午後5時、月曜休館、12月28日~1月4日休館)

 立ち寄ってみたいお店
 寺内町の見どころガイド (1/2)
 寺内町の見どころガイド (2/2)
 寺内町の町割(都市計画)
 城之門筋(日本の道百選)
 壱里山町
 富山町(とみやまちょう)
 北会所町
 南会所町
 堺町(堺筋)
 御坊町
 林町
 寺内町の入り口
 東高野街道
 重要文化財・興正寺別院
 重要文化財・(旧)杉山家住宅
 寺内町の建築様式
 屋根・屋根瓦
 虫籠窓
 格子窓
 土蔵
 煙だしの越屋根
 鐘馗さん(魔除けの瓦人形)
 袖うだつ
 歴史的建造物一覧(寺院・町家)
 歴史的町並み保存の歩み
 歴史的町並み景観の整備・保全
 歴史逸話
 明星派女流歌人・石上露子
 寺内町せんべい
 Art Gallery
 Books(寺内町関連の書籍)
じないまち瓦版(富田林寺内町をまもりそだてる会会報)
 じないまちボランティアガイド
 地域活性化への取り組み
 じないまち探訪記(管理人)
 じないまち随想(管理人)
 参考資料一覧
 Link

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