放浪旅
VOL.1
サロベツ原野
VOL.2
室戸岬登山
VOL.3
日本海ヲ北上ス
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.4
津軽海峡
梅雨景色
VOL.5
まわり道
最果て行
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.6
厳冬の
道東一周
(第1編)
(第2編)
VOL.7
S字曲線で
離島の岬へ
(第1編)
(第2編)
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人吉から、くま川鉄道に乗って往復したのだが、うかつにも往復のほとんどを睡眠してしまった。吉松〜人吉間の派手な車窓に比べたら気の毒だが、路線名のわりには車窓に変化がなかった。

・・・というのは完全な言い訳だが、終着駅の湯前でのフォトを左に載せる。ここでも冷たい雪が降りしきっていた。地図等を見る限り、このまま東へ進めば県境の山を越えて宮崎に達するのだが、叶わぬ夢であろう。

終着駅も当サイトで特集しているが、そのほとんどは終着駅になりたくてなっているわけではない。つまり、その向こう側にある線とつながることができず、終着駅なのである。
その悲哀をここでも感じて、折り返した。
くま川鉄道に乗ったのは、日本三大急流の一つという球磨川をじっくりと見たかったからである(なお、ほかの2つの急流は最上川と富士川)。人吉からは右のフォトのとおり、九千坊という何やら球磨川に由来するキャラクターの列車に乗る。河童のマークは酒だけではないのである。

快速列車で快適な車両だったが、適当に川沿いの駅で下車することにした。天気が悪いので少しためらったが、このまま今日の宿の八代まで行っても、時間を持て余すだけだと思われた。

人吉を出ると、さっそく球磨川が車窓に現れた。見る限りは穏やかだったが、やはり車窓の川はどこへ行っても良いものだ。

川沿いの駅、球泉洞で下車。
ここでも、決して急流とはいえない川の流れではあったが、2日前に江の川に沿って走る三江線に乗り損ねたので、じっくりと川の風景を眺めてとることにした。

空は曇天。時折、雨がぱらついた。晴天の下ならそれに越したことはないが、土砂降りの雨に降られるよりはよしとしなければならないが、どうせ降るなら、雪のほうが画になるだろう。

山の中なので当然だが、かなり冷えていた。球泉洞駅付近での滞在は1時間だったが、駅の中にも外にも暖を取る場所がなく、やって来た列車内の暖かさには感動を覚えた。
西国(南国)とはいえ、山の中であるうえに天気も悪いので、日が暮れるのが早い。球泉洞から再び肥薩線に乗り終点の八代駅に着くころは。まだ18時前だというのにすっかり暗くなっていた。元旦の宿は、駅から徒歩10分のビジネスホテル。駅前には食事ができるような店がなかったのだが、ホテルに電話するとレストランありとのことで一安心。
究極の蛇行旅、“S字曲線旅”もラスト1日。翌日の熊本県西部地方は、雨の確率は低いものの依然として風が強いとの予報。変わらぬ寒さを想像しつつ、眠りに着いた。
翌日。八代港へタクシーで向かい、天草島行きのフェリーに乗る。最初は少なかった船客も、少しずつ増えてきて出航時には満席近くなった。やはり今日も寒い。早々に客室に入った。大阪から帰省で来たというおばちゃんによれば「昔はもっと寒かった」とのこと。

救いだったのは晴天だったことか。雲は多かったが、約50分の船旅で雲仙岳と思われる威容も望むことができた。天草島到着後も空は晴れ渡っており、安堵した。バスを乗り継いで、夕刻にはゴールの岬にたどり着けるであろう。
VOL.8
目指せ!
本州最西端
VOL.9
日本半周
一筆書きの旅
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.10
続・日本半周
一筆書きの旅
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.11
リベンジ!
尻羽岬
VOL.12
前人未踏?!
本州一周の旅
(第1編)
(第2編)
(第3編)
VOL.13
東京発、
最西端経由
最東端行き
(第1編)
(第2編)
(第3編)