カンムリカイツブリ  (カイツブリ目カイツブリ科)

 同じ科のカイツブリやハジロカイツブリと比べると,大きさがまったく違い,居ればすぐ目につきます。冬羽では,頭頂部にモヒカン刈のような黒色部があり,何となくユーモラス。夏羽では,全身の褐色味が強くなり,頬にオレンジ色のあごひげのような飾り羽が生えてきます。冬羽から夏羽への換羽の時期は,個体差があります。早い個体では,1月には,頬に立派な飾り羽をはやしている個体もいました。雌雄同色。
 めったに鳴かないのか,残念ながら,声を聴いたことがありません。

 霞ヶ浦には,11月には姿を現し,4月まで滞在しますが,近年,北浦北部に夏期も留まり,繁殖している個体が確認されています。冬であれば,西浦や北浦のあらゆる場所で,湖面を泳いでいる姿を見ることができます。ただし,陸上にいる姿を見たことがありません。浮巣で立ち上がったところを目撃したことがありますが,脚が体の後ろについて,歩くのは不得意であろうことが直感できました。
 霞ヶ浦ではありませんが,北浦から●km程離れた大洗海岸で,約200羽近いカンムリカイツブリが海面で休んでいたのを目撃したことがあります。
  北浦の繁殖ペアですが,●月ごろ,北浦湖岸のヨシ原の縁にヨシを編んで浮巣を営巣します。また,雄が,湖面上を走ってディスプライする場面を目撃したことがあります。日本野鳥の会会員により営巣が確認されたのは平成21年の夏で,以降,毎年繁殖行為が確認されているようです。