コアジサシ (チドリ目カモメ科)

  夏羽では,全身白色で,翼端に黒帯があり,額に黒い帯があります。クチバシは黄色で,他のアジサシ類との識別点になります。冬羽では,黒の額の帯が薄くなり,連続した斑点模様になります。
 人などが巣に近づいたときなど,「キリリ,キリリ」と鳴きながら頭上すれすれを飛行して,威嚇をします。

 夏鳥です。霞ヶ浦流域には特定の営巣地はありませんが,鹿島灘には幾つかの営巣地があるので,そこから近い北浦周辺では,コアジサシが飛行している姿をよく見かけます。
 鹿島灘の営巣地には,4月の下旬には,第1陣が飛来します。6月には繁殖を終え,7月には渡去するようです。また,平磯海岸で渡り途中らしきコアジサシの群れが見たことがあります。
 7月下旬に,渡りの途中思われる群れが,西浦湖岸の鯉養殖施設の残骸で休んでいたことがあります。このときは,飛来したばかりのユリカモメの群れと混ざって,西浦沿岸の上空を飛んでいました。この両種が一つの写真に写っているのは,それなりに貴重だと思います。