イカルチドリ (チドリ目カモメ科)

  体長約21cmで,同約16cmのコチドリと比べると,かなり大きく感じる。上面は灰褐色,下面は白で,額に黒い帯模様があって,コチドリに似ていますが,クチバシが長いこと,目の周りには細い白のリングがあることで,コチドリと識別できます。雌雄同色。
 鳴き声は,「ピューイ,ピューイ」や「ピュイ,ピュイ」でコチドリよりも濁音が少なく澄んだ声です。

  留鳥で,ハス田や干上げされた溜め池などで姿を見かけますが,コチドリほど多くはありません。高野図鑑などでは,イカルチドリは,河川の上中流域に生息すると記載されていますが,霞ヶ浦湖岸域のハス田などでは,コチドリと一緒に見かけることもあります。


成鳥夏羽。夏羽と言っても,12月頃には冬羽からの換羽が終わっている。コチドリと比べると,明らかにクチバシが長い。
平成28年12月 かすみがうら市。


幼鳥。背中の羽には羽縁があるので,上面はうろこ状に見えるのは,コチドリと同じ。体がきゃしゃであるので,くちばしの長さが引き立っている。平成22年8月 かすみがうら市。